diary.53 作例

ボークスが進めているオリエントヒーロー(以下OH)の復刻。今度はウルトラQから二体が登場します。今回、その作例をやりましたのでご紹介いたします。

一体目はケムール人。川岸さん原型、OHの名品ですよね。全高は40cm近くあり、妖しさとエロティックな雰囲気に溢れた素晴らしい造型だと思います。発売は91年ですから33年前です。「オギャーッ」と産まれた赤ちゃんが33歳になっていると想像すれば、どれほど時間が経ったのかリアルに感じられると思います。僕ね、このケムール人は持ってなかったんですよ。ずーっと探してました。やっと手にする機会が巡ってきて喜びもひとしおでした。

もう一体はカネゴン。こちらは圓句さんの原型です。今年の初めにボークス本社にお邪魔した際、作業進行中のカネゴンを見せられてびっくりしました。だってこれ、元はボークスJr.の原型ですよ。それを3Dスキャンして拡大、細部を徹底してリファインしたとのこと。カネゴンの口の奥に人の顔が薄っすらとモールドされているんですが、圓句さん曰く、「ブルーレイだとワンカットだけ人の顔が見えるんです」と。ビデオじゃ見えなかったものが見えちゃった。しょうがない、造るしかない。これって原型師の性ですよね……(苦笑)

復刻したケムール人の組み立て易さ、完璧なパーツの合いにも驚かされましたが、それ以上にカネゴンには痺れました。もしかすると今後はJr.の名品もOHとなって復刻されるかもしれないってことですよね! いやはや、凄い時代が来たもんです。

来月の11日(土)、都内ホビーラウンド30が開催されます。僕もトークショーのゲストとして呼ばれておりますので、その辺りの濃い話はその時にご披露したいと思います。皆さん、どうぞ遊びに来てくださいませ。