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怪獣無法地帯
宇宙蝦人間 ビラ星人
Chapter of ULTRASEVEN 〜ALIEN VILLA〜
第5話 『消された時間』より 宇宙蝦人間 ビラ星人
怪獣無法地帯 Monster Classics NO:2
 


マグラーからマグラ、サドラーからサドラ。ネズバートンからネズバードン。名前が変遷した怪獣はいろいろおりますが、このビラ星人もそんな一体です。脚本上では「ヴィラ星人」。現在の円谷プロ公式見解では「ビラ星人」に統一されています。最近、怪獣ばっかり作っていた反動からか、無性に宇宙人が作りたくなりました。しかも操演物。ウルトラセブンにはクール星人やナース、クモンガといった操演怪獣達が登場します。操演は日本特撮のお家芸でもありますので実にユニークです。独特の動きがキッチュな魅力を振りまきますし、なんといっても人が入ることを想定しなくていいので、発想がどこまでも自由です。ビラ星人も大きな頭と細長い胴体、尾に触手が生えたような脚と、完全に人型の束縛から脱却したデザインになっています。これが操演技術と交わると、ユラユラ、ヒラヒラ、ウネウネとあり得ない存在感を醸し出します(口元の触手まで動くのが凄い)。この形は「エイリアン」のフェイスハガーのようでもあり、「遊星からの物体X」のザ・シングのようでもあります。要するに想像の根っこですね。そういうものを形にした成田・高山コンビは本当にさすがです。
原型は川岸敬巌氏。川岸氏の造型物にはこれまで何度もお世話になりました。怪獣ガレキシーンに30cmサイズというド定番を植え付けた怪獣無法地帯のモンスタークラシックスシリーズ。第二弾にしてビラ星人登場とは、サイズ感もそうですがアイテムの選択にニヤリとした人も多かったのではないでしょうか。制作はいつものように黒から立ち上げました。顔の端の部分や後頭部、胴体と脚や尾は調色した濃いめの茶色を置き、次第に明度を上げていきました。顔の周りの肌色はエアブラシと筆を使って黄色と茶色を調色したものを塗りました。色は黒、茶色、黄色、赤色と幾つも使いながら、「この色」と限定出来ない仕上がりを目指しています。エナメル系で部分的に灰色を塗り、それをティッシュで拭き取ってくすんだ汚れを表現しています。目は映像で確認すると意外と黄色っぽかったので、エナメルのオレンジとイエローを何層かに分けて塗っては拭き取りを繰り返しています。原型が素晴らしいと塗るのも楽しいですね。存分に楽しんで完成させました。






全高 重量 パーツ数 付属品
315mm 500g(台座込み) 14点 なし
材質 原型師    
ウレタン樹脂 川岸 敬巌