金属表現には今一つ自信が持てない。だから、キングジョーもメカゴジラもユートムもなかなか手が伸びなかった。そんな中、横山先生からガイアノーツのYさんをご紹介いただいた。「金属表現にガイアノーツの塗料はいいよぉ〜」とのお墨付き。後日、Yさんから沢山の塗料が送られてきた。これはもう天啓だ。長年、棚の奥に仮組したま放っておいたユートムを引っ張り出した。
制作に当たって本編を見直した。あらためてユートムのデザインはレトロフューチャーだと思う。歯車が沢山見えるスタイルは一周回ると凄く斬新に見える。斬新と言えば、ユートムの言葉もそう。早口で何を言ってるのか分からない。ただのテープの早回しなのだろうが、これもまた今聞くと不思議な魅力に溢れている。
さて、おまんたワールドから2006年に発売されたユートムは、今も尚、素晴らしい作品を創り続ける橋本智氏が手掛けた。すっくと立った出で立ちは清々しく、ウレタンと金属の表現も実に見事だ。顔や胸のメカニカルなモールドは若干甘目だが、それもまたレトロだと思えば納得出来る。塗装は全身をグレーにするところからスタートした。銀色の下地を剥き出しにした時、あまり目立たない色を選んだ。金色の部分は黒を下地にした。黒は金を映えさせるからだ。きっと高山良策さんもそうだったのではないかと、あれこれ妄想しながら作業を進めるのは楽しい。下地が出来たらガイアノーツの出番だ。一口に銀色といっても実に様々な種類がある。陰影を気にしつつ、エアブラシで塗装を進める。塗料が微粒子だから詰まることもなく快適だ。また、筆を使ってのドライブラシも実にスムーズだ。塗料がスッと伸びる感じが実に気持ちいい。銀色の部分を塗り終えたら、マスキングして今度は金色に取りかかる。明るい金色ではなく、若干黄色味を帯びさせたかったので、クリアオレンジを混ぜた。胸のマークは友人であり、造形マスターでもある土井氏にPCでデカールを作っていただいた。これを貼り付けた後、クリアパーツに白い霞みを加え、テカリを抑える為に艶消しクリアーを吹きつけた。
ガイアノーツの助けを借りて、また一つ新たな表現が加わったように思う。もう、メカ物も怖くない。
全高 |
重量 |
パーツ数 |
原型製作 |
340mm |
1200g |
6点 |
橋本 智 |
付属品 |
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MS爆弾 ミニティントイ風キット |
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