これだからガレージキットって面白い。まさかのペダン星人までもが30cmで立体化されるなんて、いったい誰が想像したでしょうか? ……いや、一人いるのです。確信を持って立体化を目指した人物が。原型の森下要氏。インストを読むと、爆発の閃光で一瞬姿が見えるのに気づき、「これはやるしかない!」と思ったそう。そこから何度も映像を見返し、マスクの形状を読み解き、服はだぼっとした上下青のスエットだと判断して造型されています。靴は一瞬たりとも映りませんので、オーソドックスに黒いブーツにしたそう。これだけラフなスタイルの宇宙人ですから、もしかするとビーサンだったかもしれませんね(苦笑)
ウルトラセブンには名前だけがあって、姿を現さなかった宇宙人がいます。アイアンロックスを造ったミミー星人や、クレージゴンを送り込んできたバンダ星人なんかがそう。ペダン星人は一応姿を現しますが、ほぼシルエルットです。しかも十数秒のみ。昔の怪獣図鑑にはシルエットすら載っていないものもあり、幻の宇宙人でした。立体化はバンダイのHGシリーズに先を越されましたが、大きさと正確さで言えば、森下氏のペダン星人に軍配が上がります。
塗装にはそれほど時間は掛かっておりません。マスクはグリーンをベースに茶や黄色、青といろんな色を練り込みました。服は昔の作業着の色をイメージして、くすんだ青色を調色しました。ブーツは黒に白っぽい埃が付着した感じを表現しています。かなめみおさんのキットは業者抜きではなくご夫婦による手流しなので、どうしても気泡などが多くなります。なるべく気をつけて気泡を埋めたのですが、アップにするとまだ部分的に残ってますね……。これもまた味ってことにしときましょう(苦笑)
最後に、ペダン星人までも立体化してくれた森下要氏の英断と、類稀なる原型師魂にエールを贈りたいと思います。
全高 |
重量 |
パーツ数 |
材質 |
290mm |
500g |
10点 |
ウレタン樹脂 |
付属品 |
原型師 |
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なし |
森下 要 |
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