普段からそんなにテンションが変わる方ではない。どちらかと言えばおっとりぼーっとしている。だが、なぜだかその日は朝から異様にハイテンションだった。普段なら決して手に取る事などないペロリンガ星人を鷲掴み、一気に製作へと突入していったというこの事実………、いかにナチュラルハイだったかを物語っている。そんなペロリンガ星人の原型はまたもや大石氏、ユーモラスな立ちポーズに隠れがちだが、ウネウネとした全身を巡るラインの造形は見事なものである。それにしても大石武司という人は、実に振り幅の広い原型師であると思う。OHガラモンやOHレッドキングという巨大で緻密で自由な原型を作りつつ、方やマイナーで奇妙なペロリンガ星人をJrサイズで作れる人ってそうはいない。
このキット、組み立てには何のストレスもない。両手をくっ付けてしまえばそれで終いである。問題があるのは塗装、サイケ宇宙人という別名が示す通り、凄まじいまでのカラーリングなのだ。ベースにマルーンを吹いてから後、どうやって何を塗ったのか実際良く覚えていない。ただ、ありとあらゆるカラーの容器の蓋が開いた事だけは間違いない。ひたすらに筆を走らせ、目が回るように延々といろんな色と戯れた………。そして仕上がったのがこれである。
我が家にはもうひとつ、浅川さん原型の30cmペロリンガ星人があるが、数年に一度のビックリハイテンションが来ない限り、手を付ける事はなさそうだ。だって大変なんだもん………。
全高 |
全長 |
重量 |
原型師 |
185mm |
60mm |
165g |
大石 武司 |
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