なんという安易なネーミングだろう………。ナメクジと怪獣らしさの代名詞であるゴンを足しただけの名前………。しかしだ、このナメゴンを見て果たしてこれ以上のネーミングが浮かぶだろうか?僕の個人的な感想を言わせてもらえば、これ以上にマッチした名前は他にないと思う。それにしても不気味だ………。飛び出した二つの目玉といい、口の周り
に生えた海草のような髭といい、ヌメヌメとして斑点の浮かび上がった皮膚といい、すべ てが怪しい。生理的にダメという人も多いだろう。だが、同時にナメゴンはどこか惹き付けられる魅力を放っている。一度見たら忘れられない怪しの獣、そんなナメゴンの原型は
大石氏の手によって行なわれた。大きさの割りに重さがないのは、キットが中空成形にな っているから。箱を持った時、あまりの軽さに驚いたものである。重みで腕は痛くならな
かったが、パーティングラインやバリがひどく離型剤もベットリで、それらを整えるのに かなりの時間を要した。ナメゴンが発売されたのは何分初期の頃なので仕方のない事なの
だが、何度洗ってもヌルヌルが取れないのは恐れ入った。
さすがナメゴンと言ったところか………。
※ 離型剤 型取りの際、原型が剥がれ易くなるように塗られた油の事。
塗装はベースにダークブラウン、そこからブラウン系を使って明度を上げた。斑点はエ アブラシでグレーを細吹きしている。最後に艶だしスプレーを幾重にもかけて光沢を出
してみた。強烈な特徴はやはりこの大目玉。眼球の周りには毛細血管を書き込んだのだが、ホワイトパールを入れて際、薄れてしまった。残念………。
全高 |
全長 |
重量 |
原型 |
155mm |
180mm |
155g |
大石 武司 |
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