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第11話 『バルンガ』より 風船怪獣 バルンガ
VOLKS JUNIOR ULTRA Q WORLD NO:012
 
土星探査ロケット「サタン1号」は間もなく地球に帰還しようとしていた。その時である。逆噴射のロケットがいきなり停止してしまった。「どうした?」、地球からの呼び掛けにパイロットの奈良丸は叫ぶ。「燃料が0だ!あっ。ふ――風船だ!」。





この「バルンガ」は「ウルトラQ」の中でもベスト3に入るほど好きなエピソードである。咆哮を上げる事もなく、炎や怪光線を撒き散らす事もしない。ただ上空にユラユラと漂い、すべてのエルルギーを吸収してひたすらに膨らみ続ける………。こんな恐ろしい怪物があるだろうか………。東京上空に巨大な雲のように浮かんでただユラユラと触手を動かす様は、何度見ても強烈なインパクトを持って迫って来る。
そんなバルンガの造型を、極めて怪獣らしい怪獣を幾つも世に送り出して来た川岸氏が行った。キットは中空成形、中は空洞なのでとても軽く出来ている。楕円形のお椀のようなものを2つ合わせると、取り合えずはバルンガ本体の出来上がり。後はランナーにくっ付いた触手を切り落とし、それなりに見える箇所に取り付けて行く。これだけだ。問題はむしろ塗装、バルンガを何色で塗ればバルンガとなるのか、それが問題だった。ある日、桜井浩子さんとお会いした折、「バルンガって何色だったか覚えていらっしゃいますか?」と尋ねてみた。「土色ね。それも結構汚い感じの」とスパッと即答が返って来る。さすがユリちゃん、記憶力抜群である。家に帰って早速汚い感じの土色を意識して塗ってみた。これでどうでしょう、桜井さん。いや、江戸川由利子さん!





全高 全長 重量 原型
85mm 110mm 135g 川岸 敬厳