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第5話  『ペギラが来た!』・第14話 『東京氷河期』 より 冷凍怪獣 ペギラ TYPEU
VOLKS JUNIOR ULTRA Q WORLD NO:020
 

手始めは羽田空港だった。空港上空に突如黒雲が広がったかと思うと、みるみる内に気温が低下していった。管制塔のレーダー、滑走路、旅客機と何もかもが氷漬けになっていく。真夏に訪れた異常な大寒波は都心にも押し寄せ、東京は白銀の世界へと変貌する。やがて、パニックを起こして逃げ惑う人々の前に寒波の元凶が降り立った。南極に棲む冷凍怪獣、ペギラである。


冷凍ゾーンに包まれた東京の街――――。東京タワーを中心とした都心が真っ白に凍り付いている巨大なセットは、もはやテレビという枠を完全に越えてしまっている。そんな豪華なセットを用意された大スターは、ウルトラQを代表する、いや、ウルトラ怪獣を代表する存在であるペギラである。ペギラの出演作は二本、今回は襲来編とでも呼ぶべき第14話、「東京氷河期」に焦点を当ててみたい。まず、ペギラが東京に来た理由が物凄い。南極に建造された原子炉が爆発事故を起こし、南極の温度が急速に上昇してしまった。南極を追われたペギラは北極に移住しようと飛び立ち、その途中、羽を休めるために東京に立ち寄った、というものである。なんとワールドワイドな話なのであろう。この発想の突飛さもまた、ウルトラの大きな魅力の一つである。一時的にとはいえ東京を棲み良い環境に変える為、冷凍光線を吐いてすべてを氷らせてしまうペギラ。邪魔なビルを押し潰し、特徴的な眠そうな目をして我が物顔で街を闊歩する様は、まさしく大スターの風格が漂っていた…………。ペギラタイプUの原型は河本氏が行った。若干翼をすぼめた感じのタイプTと異なり、タイプUは大きく翼を広げて正面を見据えたポージングとなっている。ただでさえ巨大なペギラが一層巨大に、そして猛々しく見える一瞬を的確に捉えてある。真鍮線で髭を自作して植え込むと、更にペギラの表情が豊かになるのでお忘れなく。



全高 重量 材質 原型
170mm 250g ウレタン樹脂 河本 健次