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第1話 『ゴメスを倒せ!』より 古代怪獣 ゴメス TYPET
VOLKS JUNIOR ULTRA Q WORLD NO:005
 

ゴメテウス―――。古代に生息していた哺乳類。胎生であり、肉食。正確は凶暴である。 通称はゴメス。東海弾丸道路の北山トンネル工事現場で発見された天然の大洞窟。科学的快挙に湧き返りそうなニュースは、古代怪獣ゴメスの出現で吹き飛んでしまった。ふいの落石でトンネルの中に閉じ込められた万城目と由利子を執拗に追うゴメス。工夫達の必死の努力でようやく外に出られた二人を追って、ついにゴメスが地上に姿を現した。

その後、綿々と語り継がれていくウルトラサーガ。我々の前に最初に姿を現した怪獣が、このゴメスである。ゴメスはご存知の通り、世界にその名を知られた怪獣王、ゴジラの改造である。問答無用、今更なんの説明もいらないゴジラに命を吹き込んだのは、東宝で数々の特技監督を務め世界中から「特撮の神様」と呼ばれて賞賛された円谷英二であった。その円谷が映画という枠からテレビという枠に飛び出して、「特撮」を全面に押し出した作品を作る。この事実は当時のマスコミを賑わせるビッグニュースだった。昭和41年正月、ついにベールを脱いだ「ウルトラQ」。スクリーンからブラウン管へ。人々の視線をスムーズに移行させる為、特撮の神様が仕掛けた魔法は実に心憎いものだった。ゴジラからゴメス―――。スクリーン狭しと暴れ回る怪獣王は、特撮によって姿を変え、見事ブラウン管の中に蘇ったのである。ゴメスタイプTの原型は畑中氏が作り上げた。良く見るとゴメスはかなり複雑なデザインの怪獣である。角や爪などをざっとあげても、三日月型をした頭の一本角、後頭部から後に向って突き出した角、上顎から伸びた牙、両手の鋭い三本の鉤爪などがある。その他にも首の後にこぶのような袋が下がっており、胸には段々型の甲羅、背中にも亀のような甲羅が付いている。ゴジラのシルエットを損なわずに、まったく別の怪獣に仕立て上げ様としたスタッフの、工夫の跡が見て取れる。そんなゴメス、確かにカッコイイ怪獣ではあるのだが、一点、あの眉毛だけはどうにもいただけない。なぜって?明治時代の日本男児の写真を見て御覧なさい。伊藤博文を始め、ゴメスそっくりのゲジゲジ眉毛をした人がいっぱいいる筈ですから…………。




全高 重量 材質 原型
193mm 400g ウレタン樹脂 畑中 正義