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VOLKS
ミイラ怪獣 ドドンゴ
Chapter of ULTRAMAN 〜DODONGO〜第12話 『ミイラの叫び』より ミイラ怪獣 ドドンゴ VOLKS ORIENT HERO SERIES NO:044 |
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ボークスOHシリーズの中でもひと際輝きを放つキットがある。大石氏のガラモン、高垣氏のギエロン星獣、そして、村田氏のドドンゴ。発売されてより20年近くが経つというのに、今も尚、多くのガレキファンを唸らせている。理由は幾つも挙げられるだろうが、私的には「圧倒されるような存在感」だと思う。ままおこなわれる「似ている、似ていない」論争。しかし、上記の三体は、そんなもの些細なことだと言わんばかりに吹き飛ばす。原型師の情熱が粘土に乗り移り、怪獣という形に具現化された姿。オーラが溢れているからこそ、ファンは今も魅了され続けるのだろう。 とはいえ制作は難儀した。なんせ古いキットだ。型を抜く時に使う離型剤がべっとりで、何度洗ってもぬるぬるが落ちない。炎のような飾りのモールドも、気泡、詰まり、破損のオンパレード。なかでも頭を抱えたのは、パーツを組んだ際に生まれる段差だ。最近のキットはきちんとパーツ割りが計算されているから、ズレもほとんどなくぴったりと組み合う。しかし、ドドンゴはそうはいかない。いつもの感じで組むと、お腹の接合部は大きく開き、左後ろ足に至っては宙に浮いてしまう。せっせとエポパテを盛り付け、膨らませたり伸ばしたりして整えていく。こういう作業を面倒だと思うか、ニヤニヤしながら楽しむかは自分次第。山が高いほど、登り切った時の感動は大きい。 整形を終えたらいよいよ塗装に入る。もちろん事前に写真や映像をチェックして、自分なりの色の方向性を定めておく。ドドンゴの基本色は肌が緑、飾り模様は金色だ。しかし、よくみると緑は黄色に近く、金色もまた黄色に近い。そのバランスを考えながら塗っていく。近年、アトラゴンから発売されたドドンゴは飾りが別パーツ化されているのだが、OHドドンゴは一体成型である。よって、飾りの裏や隙間は根気よく筆で塗っていくほかない。はっきりいってめちゃくちゃ面倒くさい。でも……やっぱり楽しい。いや、こういうことまで含めて楽しむのが趣味の醍醐味だと思う。 完成したドドンゴをしばし眺めた。怪獣に美があるとすれば、ドドンゴはまさに相応しい存在だろう。
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