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ファルシオン
襟巻怪獣 ジラース
Chapter of ULTRAMAN 〜JIRAHS〜第10話 『謎の恐竜基地』より 襟巻怪獣 ジラース |
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傑作キットの呼び声高いファルシオンのジラース。ファルシオンはソフビが基本だが、中にごく少数、レジン版があるとのウワサを聞いていた。僕は基本ソフビを製作しない。大学生の頃に何度かトライしたのだが、その頃にはまだ塗料の知識などが浅く、せっかく仕上げたキットをベタベタにしてしまったことがある。それが案外とトラウマになったのだ。ありがたいことに縁あって、ジラースのレジン版を手にすることができた。これもキットの神様のおかげだと思っている。 それにしてもどこから見ても画になる。そんなキットは珍しい。しかし、稲田氏が原型を務めたこのジラースは、まさにその言葉に相応しい仕上がりだ。身体を捻ったポージング、体表のきめ細やかなモールド、僅かに首を傾げた表情など、どこを切り取ってもパシンとはまる。中でも後ろ姿は絶品だ。逆立った襟巻がまたなんともカッコいい。後ろ姿までキマッテるなんて、往年の名優、三船敏郎さんくらいしか思い浮かばない(笑) 組み立てはちょっと難儀した。当然だが、パーツ割はソフビ使用となっている。レジンを組み慣れている身にすれば、ここは随分と勝手が違う。はめ込んだ隙間にたっぷりのパテを盛り付け、凹凸を入れたり均したり。ちょっとした原型師の気分を想像しながらの作業だった。さて、サフ吹きまで整ったらようやく塗装開始だ。資料とにらめっこしながらプランを練っていく。ポイントはお腹の色と襟巻の色。お腹の色は写真によってかなりのバラつきがある。これは撮影が進むにつれて着ぐるみが擦れ、現場で色を足したことによるものだと推察できる。あまりにもベタベタと黄色を塗り込むのも芸がないので、比較的綺麗な状態で塗ることにした。襟巻は表と裏で色が違う。表にある水色は裏側には塗られていない。色が一つ減るということはそれだけ情報量が薄くなり、誤魔化しがきかなくなるということだ。ここは資料写真や映像で何度も確かめながら、なるべく再現を目指してみた。最後にオレンジ色の瞳を入れて出来上がり。悪戯感満載のゴジラ……ではなくジラースとなったと思うが、いかがだろうか。
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