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第8話 『怪獣無法地帯』 第26話『怪獣殿下』(前)より 怪奇植物 スフラン 吉野家徳兵衛 ウルトラ怪獣シリーズ NO:6 |
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だから面白い! もちろんガレージキットの事だ。ガレキの精神性は「世に無いものは自分で造ってしまえ」というところからスタートしている。元々、遊び心満載なのだ。だからこそ、こんなドの付くマイナー怪獣もキット化される。まったく天晴だ。 怪奇植物スフラン。簡単にいうと、デカくて長い吸血蔦である。普段は森の茂みに同化していて、彷徨い歩く者を見つけたら音もなく忍び寄り、身体に巻き付いて締め上げる。5話ではフジ隊員とイデ隊員が、26話では研究員がターゲットとなった。両回ともアラシ隊員がスパイダーショットで火炎を浴びせ、ピンチを救う。子供心に刷り込まれたのは、スフランでもアラシでもなく、「スパイダーショット、すげぇ」であった。そんなスフラン、随所に原型師の拘りが溢れている。サボテンによく似た体表、うねうねと渦巻くとぐろ、先端は平たいバージョンと星型バージョンの2タイプ。インストを読むと、成田亨氏のデザイン画を元にして、自立させる事を目指したとある。劇中ではスフランの根本が映る事はないが、デザイン画にある通りにこのキットには沢山の根が付属する。スフラン愛が爆発した唯一無二のキットとなっている。 塗装は5話に基づいた。フジ隊員に巻き付く方は少し茶色が強く、老木の感じがする。一方、イデ隊員に巻き付いた方は全体が緑のトーンで、若い感じだ。片方はベースを茶色で、片方はベースを緑でスタートさせ、徐々に統一感が出るようにしてみた。よく観察していると、老木の方には赤い斑点が幾つもある。葉っぱの色も淵に濃い黄色のラインがあった。若木の方には斑点はなく、葉っぱには鮮やかな青いラインが浮き出ている。スフランも歳を重ねると、体色が変化するのかもしれない。さて問題はベースだ。根っこが剥き出しのままではどうにも収まりが悪いので、鬱蒼とした森の中、背の低い草や苔の合間から根っこが伸びているようなイメージで飾り付けをしてみた。初めてちょっとしたジオラマにチャレンジしたが、中々思うようにいかず悪戦苦闘……。そこら中を緑の塵や埃だらけにしてしまった。とはいえ、出来上がったスフランは生き生きしているように見える。その内襲われるかもしれない……。
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