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第15話 『恐怖の宇宙線』より 二次元怪獣 ガヴァドン B 怪獣無法地帯 Monster Classics NO:7 |
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このキットにはすこぶる思い出がある―――。今から7〜8年ほど前、娘がまだ小学校に入る前に足繁く通っていた「ウルトラマンランド」にて、「小森さん、キットがお好きなんですよね。これ、昔展示に使ってたものなんですが差し上げます」、そう言って社員の方にプレゼントされたものの一つなのだ(もう一つはゴドラ星人)。その頃、僕の収集はボークスJr.のみに限られていた。30cmサイズには見向きもしないで邁進していたのだが、初めて手にしたガヴァドンBの重みにじわりと心が動いたのを今でもはっきりと覚えている。そう、これが30cmサイズまで手を広げる事になった直接のきっかけなのだ。あの時、ガヴァドンBを受け取らなかったら……、僕のコレクションは随分と様変わりをしていた事だろう。さてこのガヴァドンB、バリや継ぎ目の処理もされておらず、サフも無し、直接瞬接で接着されており、色はペンキで塗られていた。それはしょうがない。きちんと飾っておく為ではなく、あくまでもショーの展示用に使われていたものなのだから。でも、所々ペンキが剥げ、後足がもげたその姿は、余りにも不憫だった……。だからすぐ、ペンキを剥がして下地を処理し、サフを吹いて綺麗にした。しかしそこまで。長い間そのままの様子で飾っていた。それがこん回、何度目かの作りたい情熱に突き動かされ、ついに塗装と相成った。 原型はご存知川岸敬厳氏、ボークスJr.のガヴァドンBも何を隠そう川岸氏の手から造型されたものなのである。体表や手足の雰囲気は、やはり同じ原型師さんのアプローチが滲んでいる。色はなるだけ丁寧に塗り込んだ。あの剥げたペンキを何度も思い出しながら。貰った時、「ちゃんと作ります」とランドの方にお約束したのだ。ベースにブラウンを使い、そこから明るめの色を乗せていった。エナメルのイエローグリーンで墨入れして全体を落ち着かせ、部分的にグレイやブラウンを墨入れしたり、筆塗りで描き込んだりして全体像を整えていった。手足もアプローチは同じ感じで行なっている。全身にくっ付いたホック、ボークスJr.では何を思ったのかそれを削ぎ落として透明のビーズを貼り付けるという無茶をやった。今度はそんなアホな事はせず、川岸氏の造型のまま完成させた。 如何でしょう、あの時頂いたガヴァドンB、こんな感じになりました。
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