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第26話 『怪獣殿下(前編)』 第27話 『怪獣殿下(後編)』より 古代怪獣 ゴモラ TYPEU
 







Jr.ワールドには都合3体のゴモラがある。どれか一つを選べと言われれば、迷う事なくこのタイプUを選ぶ。若干細身ではあるものの、ポージングといい、下から睨み上げた表情といい、弓なりに反り返った尻尾といい、どれをとっても最高の出来栄えだと思う。原型はこの人、川岸敬厳氏。氏の名前でキットを買うほどその作風が好きだった。  
ペギラタイプT、ザラガスタイプT、ドドンゴにバニラ、アボラス………。どれもが躍動感に溢れ、かつ、その怪獣が持つ怪獣としてのカッコよさが見事に表現されていた。残念ながらゴモラタイプUを最後にJr.ワールドの世界から身を引かれた。傑作を置き土産にするところが川岸氏らしい………。  
塗装はゴモラの中でも一番最後に行った。前2体の反省を生かしつつ製作に取り掛かった。腹のみ艶消しブラック、残りはレッドブラウンを足してそれをベースにした。ブラウン系を使っていつものようにドライブラシをし、部分的にウッドブラウンでタッチを付けてみた。気を使うのはやはり大角のギザギザライン、細筆で何度も線を重ねるようにしてラインを描き、エアブラシでぼかしを入れて雰囲気を整えた。やはり、大角の赤いラインはこれが一番上手く描けていると思う。  
なんとゴモラの頭部は現存する。鼻先の小角はなくなっているが、そのシャープなイメージは些かも損なわれてはいない。展覧会の会場でしばし感激して見つめたものだった………。

全高 全長 重量 原型師
140mm 270mm 355g 川岸 敬厳