シリーズ通して唯一の前・後編。そして全編大阪ロケ。最後はゴジラ映画張りに大阪城を破壊する。自衛隊との攻防では火薬の量が凄まじく、煙ってゴモラの姿が見えなくなるほど………。とにかく気合が入りまくった一遍となっている。ただ強烈に記憶に焼きついたのはそこではない。怪獣殿下と呼ばれる治少年が、ラストにハヤタ隊員から貰った科学特捜隊の流星バッジ。涙が出るほど羨ましかった………。
怪獣という空想の産物、その中において雄々しさ、猛々しさはすべてここに表現されていると言っても過言ではない。ゴモラ………、最高のウルトラ怪獣だと思う。そんな、超が付く人気怪獣であるだけに、Jr.WORLDの限られたライナップ中、最も多い3つのタイプが存在する。タイプTは光野氏の作。「掛かって来い!」とでも言うように両手を広げて身構えたポーズとなっている。どっしりとした下半身、その後には巨大な尻尾が振り上げられている姿、素晴らしいゴモラの姿形だと思う。
さて、ゴモラの秀でた特徴はやはりこの大角だろう。角にある赤いラインを筆塗りする時はもちろん………無呼吸で一気。これが鉄則。だが、これが中々思うように描けない………。フリーハンドはほんとに何度やっても難しい。練習あるのみである。体色はブラックとブラウンを組み合わせながら塗装した。ゴモラは全体的に赤茶系の体色なのだが、好きな分だけどうしても自分のイメージを先行させた塗りになってしまう。仕上がったのはご覧のとおり、かなりこげ茶色に寄ったものとなった。
口や目から炎や光線など吐かず、ただ己の力で相手にぶつかっていくその潔さ。銀色の巨人ウルトラマンを太い尻尾で滅多打ちにして、悠々と地面に潜って行った力強さ、怪獣王ゴジラとは一字違いなれど、僕にとってはゴモラの方が王と呼ぶに相応しく感じてしまう。
全高 |
全長 |
重量 |
原型 |
160mm |
225mm |
500g |
光野 正広 |
|