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第34話 『空の贈り物』より メガトン怪獣 スカイドン VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:054 |
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その夜、赤い火の玉が晴海の埋立地に落ちて来た。地中深くまで陥没した巨大な穴、やがてその穴からノソノソと怪獣が這い出してきた。科特隊によってスカイドンと命名された怪獣は、突如火炎を吐いて身の回りを炎上させる。そして、まるで火鉢にでもあたるかのような和やかさでうたた寝を始めるスカイドン。ただ重たいだけで何もしないスカイドンを再び空へ贈り返す為、科特隊とウルトラマンはひたすら奮闘する事となる。 怪獣の特徴は千差万別であるが、度を超すほど重いという特徴を携えた怪獣はスカイドンが最初だったと思う。スカイドンが歩くたびに、地面がズブリと陥没する。平成版のガメラでもガメラの重みで道路が陥没するシーンがあったが、日常が一気に踏み壊されていくショックと、怪獣は重いという当り前の事実を見事に表現する素晴らしいシーンであると思う。何を隠そうこのスカイドンも改造怪獣である。実相寺監督の前作、「真珠貝防衛指令」に登場したガマクジラが使用されているのだが、結局、身体の芯とお腹以外は全面的に新たに作り起こされた。ガマクジラの名残は僅かにお腹のラインに見て取る事ができる。このスカイドンも正面から見るのと横から見るのとでは、随分と異なった印象を与える怪獣である。横から見るとどっしりと厚みがあって逞しい感じのスカイドン。しかし、正面からの写真は顔が若干右側が吊り上がって、プリプリと怒ったように見える。しかも、そんな顔の上に背中の突起が重なって、丁度サザエさんの髪型のように見えるのである……。スカイドンを正面から描くと、いかにもおばさんのような顔になって嫌だった。 キットは川岸氏の作である。ポージングはスカイドンが上体を起こしてジェットビートルに炎を吐いた、数少ない勇ましいシーンを元にしてある。このスカイドンも劇中と負けず劣らず重量級である。これ全体がキャストの塊なので、片手に抱えて塗装するのは中々骨の折れる作業であった。これからキットを作製される方、間違いなくスカイドンを実感しながらの塗装になる事と思います。
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