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VOLKS
宇宙忍者 バルタン星人三代目
Chapter of ULTRAMAN  〜ALIEN BALTANV〜
第33話 『禁じられた言葉』より 宇宙忍者 バルタン星人三代目
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:052
 
 円谷イマジネイションにて展開しているコモリプロジェクトの「デジタルジオラマの世界」。やるからにはキットで表現出来る限界を目指そうと考えた。コンプリートである。だが、言うは易く行うは難しだ。このバルタン星人三代目も難問の一つだった。三代目はメフィラス星人に操られ、力を誇示する為の歯車の一つとして利用される。初代、二代目とあれほどの存在感を放ったウルトラマンの宿敵が、ここではまったくの三下扱いだった。これには子供心にも驚いた。
「メフィラス星人ってスゲェ〜」「バルタン星人、弱っ……」
おそらく世の少年少女がそう思ったに違いない。まさしく製作陣の術中にハマったというワケだ。

さて、そんな三下の(というと可哀想だからもう言わない)三代目、着ぐるみは二代目の使い廻しである。ただし、二代目とは模様が違う。とはいうものの、本編では上半身のみ、背中も一切映ってはいない。どうするか……? 僕の答えはkaz氏だった。徹底的に分析して、ほんの僅かなヒントから全体像をモウソウし、それを彩色で表現出来る達人。僕が彩色したボークスJr.シリーズのバルタン星人二代目を三代目に再塗装して欲しいとお願いした。相当な難問だったと思うが、仕上がった三代目がこれである。目はクリアパーツに置き換えてあり、全体は黒を基調とした暗めに変更され、派手で目を引く黄色いラインはすっかりと消えて青いジグザグのラインが残った。つまり、二代目の着ぐるみを若干初代寄りに近づけた色味になっている。上半身だけを見て解釈し、そこからこれだけの全体像を構築出来るなんて本当に素晴らしい。kaz氏の表現力は永遠の憧れだ。



かくしてバルタン星人三代目はデジタルジオラマのラインナップに乗った。ケムール人二代目は森下要氏の原型を、ザラブ星人二代目に関しては見た目の変化はほとんどないので(銀色の部分が増え、頬の赤い突起が無い)僕が仕上げたボークスJr.シリーズのキットを山口さんに合成の際に色を加えてもらっている。こうしてメフィラス星人のお囃子トリオは無事に日の目を見たのである。
 






全高 全長 重量 パーツ数
180mm 75mm 110g  
付属品 原型師    
なし 林 功次郎