怪獣無法地帯
古代怪獣 ゴモラ
Chapter of ULTRAMAN  〜GOMORA〜
第26話 『怪獣殿下(前編)』
第27話 『怪獣殿下(後編)』より 古代怪獣 ゴモラ
怪獣無法地帯モンスタークラシックス NO.13
 


世にゴモラのキットは多々ある。ウルトラ界の人気怪獣だし、実際にすこぶるカッコいいわけだからそれも納得だ。しかも造形物はどれもこれも魅力的なものばかりで、気が付けばこれまでに6体も仕上げてしまった。それでも飽き足らずにまたゴモラである(苦笑)
今回の制作は怪獣無法地帯モンスタークラシックス、村田幸徳氏が造形した反り返りのゴモラだ。ただでさえ雄々しい姿が更に強調されていて、今でも多くのファンの心を掴んでいる名作である。はめ込み式の腕は取りつけ位置がきっちり決まっておらず、自由に角度が変えられる。胴体と太い尻尾をくっ付けたら安定感が増すので、ポーズがしっかり見えてくる。腕はその後に取り付けるのがお勧めだ。



さて、彩色はそれほど複雑ではない。ゴモラといえばシンプルに茶色であり、茶色を意識して塗っていけばいい。スタートはいつものように艶消し黒を凹みに入れ、その上から土地色(522)、赤褐色(131)、マホガニー(42)などをエアブラシで吹いていった。本編映像や資料本などをじっくり観察すると、ジョンスン島でのゴモラは全体的に色が明るく、大阪ではウルトラマンや科特隊、自衛隊との攻防でだんだんと土や埃が付着してくすんだ感じになる。自分がどんなゴモラに仕上げたいのか、彩色に入る前にイメージを明確にしておくと迷いが少なくなるように思う。僕は今回、明るめの仕上げを意識した。筆を使って要所に明るい茶色を塗り込んでいく。使ったのは艦底色(29)やブラウン(7)だ。離れたり近づいたりしながらバランスを眺め、やり過ぎたと思った箇所にはジャーマングレー(40)で深みを足してやった。



ゴモラの特徴といえば黒田長政の兜を模したといわれる大角だが、こちらも塗装工程は基本的に身体と同じである。資料と睨めっこしながら細筆でギザギザ模様を描き、さらにエナメルのダークイエロー(XF−60)やデザートイエロー(XF−59)でぼかしを加え、アクリルのクリヤーでコートしてからまたジャーマングレー(XF−63)で黒澄みを加える。こんな風に何度か面倒な作業を繰り返している。ただし、こういう事が後々の仕上がりに効いてくるのでしっかりとやっていきたい。



ポージングが実にカッコいいキットなので、しっかりと時間をかけ、こだわって彩色していけば、やがてゆったりとコーヒーを飲みながら完成品を眺めるという至福の時間が訪れるのは間違いない。





全高 重量 パーツ数 材質
295mm 1600g 10点 ウレタン樹脂
付属品 原型師    
なし 村田 幸徳