VOLKS
彗星怪獣 再生ドラコ
Chapter of ULTRAMAN 〜DORAKOU〜
第37話 『小さな英雄』より 彗星怪獣 再生ドラコ
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:133
 
久し振りのボークスJr、懐かしの村田さん原型だ。クダフロミさんの再生ドラコを手にしなければおそらく制作するのはまだ当分先だっただろう。つまりは気乗りしないまま、流れで制作を始めたということだ。でも、不思議なものでやり始めると段々面白くなってくる。毎回、塗装する前に本編のBlu−ray映像を観て、写真を撮るようにしている。そうすることでムック本にはない角度の構図が多数手に入る。今回、「ややや!」となったのは背中の突起の角度だ。内封されたインストの図解には、爪のような突起の先端が上向きになるよう指示されていた。しかし、これは間違いだった。正解はすべてが下向きだ。原型が造られたのは数十年前、今よりも資料が乏しい時代である。だから、こんな間違いは多々ある。残念ながら気づく前に接着・パテ埋めをしてしまった。制作に入る前に本編を確かめなかった罰なので、戒めの意味を込め、今回はそのままにしてある。ちなみにクダフロミさんの方はちゃんと下向きになっている。これから再生ドラコを作ろうと思っている皆さん、くれぐれもお間違えなきよう。
塗装は黒ベースでスタートだ。所々に青味を加えた後、細筆で溝の中に白いラインを引いていく。Jr.のキットってこんなに小さかったのかとあらためて感じながら、老眼に鞭打ってひたすら描き込んでいく。初代ドラコの体色は青緑色なのだが、再生ドラコは蓄積された汚れもあって茶色に寄っている。ジェロニモンの能力で地の底から甦ったような感じを思い浮かべ、全身に様々な茶色を加えてみた。塗装のポイントはもう一つ、首の下にあるダイヤのような形の皮膚だ。映像で確認すると、ここだけはかなり赤に寄った茶色だった。やはり何事も下調べは重要である。



このキットはコンパチになっている。初代と再生、どちらでも再現可能なように腕や角など二種類のパーツが揃っている。小さいが、そこはあの村田造型だ。実に不敵で兇悪なツラをしている。ちなみに再生ドラコとして制作をすると、背中の黒い皮膚の一部が歯抜けになってしまう。初代ドラコを制作した場合、この部分には羽が付くのでそのような造型になっているのだ。しばらく歯抜けのまま放置していたが、やはり気になる。このままでは怪獣社長の名が廃る。一念発起してパテを使って皮膚を造型し、全体的に色を塗り直した。戒めの意味も込めて、歯抜け状態の写真も残しておくことにする。

これでようやく再生は完了。ジェロニモンも草葉の陰で頷いているだろう。











全高 重量 パーツ数 材質
170mm 270g 15点 ウレタン樹脂
付属品 原型師    
ドラコパーツ・ピグモン 村田 幸徳