トップページ > ウルトラマンシリーズ > ミイラ人間


第12話 『ミイラの叫び』より ミイラ怪人 ミイラ人間
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:036
 

「これが7000年前の…、人間の姿か………」。鬼の台丘陵の洞窟から発掘されたミイラ人間を見た時の、アラシのコメントである。確かにその容姿はゾッとするほど異様なもので、猿と人との中間のような顔は黒ずみ、唇はめくれ、大きな目は釣り上がっていた。やがてミイラ人間はその全身に電気ショックを受け、フランケンシュタインよろしく息を吹き返す。そして、警備員を、警察官を次々と襲い、行方をくらますのだった。



ミイラ人間とドドンゴは共生関係で、きっても切り離せないものである。とは言うものの、ミイラ人間のキットをプレミア価格で購入した時の、妻の目は冷たかった………。小さくてグロテスクな表情をしたミイラ人間、そんなものに何万円も出す事が理解できなかったのだろう。綺麗に作り上げて、ドドンゴの隣に並んだ所を見せてやれば分かってくれる。そう思ったが、結果はダメだった。リアルになればなるほど、妻の目は冷たくなっていくばかりであった。確かに僕自身、ミイラ人間は好きな怪獣ではない。今見てもかなりリアルで恐ろしくさえ感じる。だが、怖かろうが高かろうが、ウルトラの世界には絶対になくてはならない存在だという事は間違いない。怪獣図鑑でミイラ人間を紹介する際、よく使われるカットがある。ミイラ人間が浄水場に追い込まれ、警官隊や科学特捜隊と格闘する場面のものである。その写真のミイラ人間は、左手でイデ隊員の首を締め上げている。その後ろにムラマツキャップやハヤタ、アラシの姿がある。だが、劇中にそんなシーンは存在しない。その後、この写真はプレスの特写用に撮影された事を知ったのだが、僕はかなり長い間、この写真のシーンは最初の放送のみで使用され、その後、なんらかの理由でカットされたのだと思っていた。他愛もないと言われればそれまでなのだが、これが僕のミイラ人間に対する唯一の想い出である。ミイラ人間のキットの原型は畑中氏が手がけたもの。包帯が幾重にも巻かれているような表現は実に見事なものである。一つ難を言うならば、上記したようにサイズが小さいという事。折角細部まで作りこんであるというのに、目立たないのがつくづく残念である。

全高 重量 材質 原型
135mm 70g ウレタン樹脂 畑中 正義