|
トップページ > 帰ってきたウルトラマンシリーズ > グドン |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
コモリプロジェクト 地底怪獣 グドン
Chapter of Return of ULTRAMAN 〜GUDON〜第5話 『二大怪獣東京を襲撃』 第6話 『決戦!怪獣対マット』より 地底怪獣 グドン KOMORI PROJECT第6弾 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
コモリプロジェクトを立ち上げると決めた時、グドンをラインナップに加えること、造型をクラバートガレージの竹添展くんにお願いすることは僕の中での確定事項でした。ご存知の通り、グドンは両手が鞭の怪獣です。加えて尻尾も大きく跳ね上がります。特にツインテールと相対した時は全身をしならせて激しく暴れ廻ります。砂塵を巻き上げながら咆哮する様こそ僕が求めるグドンの姿でした。こんな「動」の造型が出来るのは竹添くんをおいて他にはいません。まるで歩いているかのようなモスゴジ、羽の先端と片足の三点で自立するラドン、ギャオスの足に食らいつくガメラ、尻尾と前足を振り上げたバルゴンなど、これまでに造ったキットの数々がそれを明確に物語っています。造型に際してのリクエストは写メ一枚でした。ツインテールを仕留めようと全身を弓なりにしながら突っ込むグドンの姿。竹添くんは「うわぁぁぁぁぁぁぁ、これ大変やなぁ」と苦笑いしながらも、「これがグドンですわ」と力強く同意してくれました。数か月後、その結果は的中どころか、僕の予想を遥かに上回る形で現れました。いかがでしょうか、この圧倒的な躍動感。前後左右、どの角度から眺めてもうねりが入っています。皮膚の表面に施されたディテール、装甲をまとったような身体の厚み、狂気をはらんだような表情、どれをとっても見事としかいいようがありません。なぜ、ここまでグドンに魂を込められたのか? そこには秘められた歴史がありました。竹添くんが初めてホビージャパンを買ったのは1990年の2月号、今から33年前のことです。その紙面にカラーで載っていたのが河本建次氏原型のボークスOHグドンでした。どっしりと腰を落とし、鞭をだらりと下げて前を見据えるグドン。あまりのカッコ良さに一撃で魅了されたそうです。ここから竹添くんのグドン好き、怪獣ガレージキットにのめり込む人生が始まったのです。 彩色は迷いながらの作業でした。これまでにグドンには二度(ボークスJr.とOH)トライしたことがあります。残念ながらどちらもヨシ!と言えるものではありません。迷ったのは最終的な色味、なんですよね。白っぽいのか黄色っぽいのか、肌色が強いのか茶色が前に出ていた方がいいのか。映像を観ても写真を眺めてもこの問いに答えはないように思います。だから、自分のイメージするグドンを表現するしかない。そう覚悟を決めました。口の中と目を先に仕上げてマスキングした後、一番深いところには黒ではなく、あえて茶色を使ってみました。その上からジャーマングレーを被せていきます。といっても完全に塗り潰すのではなく斑になるように意識しました。その上からセールカラーを乗せていきます。甲羅と甲羅の継ぎ目や深い皺にはジャーマングレー、タイヤブラックを筆塗で。また、皺には茶色をアクセントで薄く塗り込んでいます。全体のバランスを見ながら更にサンディブラウンをエアブラシで吹いていきます。やりすぎたと思ったらまたセールカラーに戻り、消しゴム代わりに乗せていきます。この繰り返しですね。 手前味噌ですが、造型はほんとにカッコいいです。これを活かすも殺すも自分次第。頭の中のイメージと対話しつつ、自分だけのグドンの勇姿を表現して欲しいと思います。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||