かなめみお
爆弾怪獣 ゴーストロン
Chapter of Return of ULTRAMAN 〜GHOSTRON〜
第8話 『怪獣時限爆弾』より 爆弾怪獣 ゴーストロン
かなめみお 怪々大行進 NO:068
 
ついに30cmサイズでゴーストロンの登場だ。原型師の皆さんの競作によって、新マン怪獣のラインナップもかなり充実してきた。浅川さんからは早くもタッコングのアナウンスがあり、この傾向はこれからも続くと思われる。実に嬉しい。
ゴーストロンの原型は森下要氏の手によるもの。要さんと言えば前回のスノーゴンもそうだし、ナックル星人やザザーン、ムルチとコンスタントに新マン怪獣を造型されている印象がある。ゴーストロンは頑丈そうな硬質の皮膚を持ち、リーゼントのような鶏冠が特徴なのだが、実は愛くるしいという二面性を持っている。要さんの造型はそこを上手く表現してある。顔つきはどこまでも穏やかで優しく、両手を抱え込むように持ち上げたポーズからは威圧なんて一切感じない。眺めていると特徴的な「キュキュキュ〜ッ」という鳴き声が聞こえてきそうだ。もちろん細部も見応えがある。全身を覆う大きさや形状の違う表皮、頭から尻尾まで走る背びれの皺、アーストロンのNG版を改修したのがよく分かるお腹の形など、どれをとっても見事であり、丁寧な仕事振りを感じられる。
さてさて、塗装は考えた末、アーストロンからゴーストロンへと色調変化させることにした。ベースはいつものように黒からスタート、ダークグレイを乗せて全体をモノトーンにした。次にお腹には茶色を、全身の他の部分には青色を足していく。どんどんNG版のアーストロンに近づけていく感じだ。色がまとまったら一度トップコートを吹き、乾くのを待つ間、コーヒーでも飲みながらよ〜く眺める。ここからいよいよゴーストロンへ変えていく。ドライブラシでガイアノーツのパールゴールドを凸部分に擦りつけていく。斑になった青味と金色を何度も眺めて、エアブラシで金を足していく。その時、変化をつける為にクリアーオレンジを混ぜたものを使った。べったりと金を乗せるのではなく、あくまでも被せていくように意識すると上手くいくと思う。難しかったのは大きな瞳だ。やり過ぎるといっきに生物感が削がれ、おもちゃっぽくなってしまう。三回くらいやり直したのだが、正直に言うとまだ納得がいっていない。目は口ほどにモノを言う。まったく何度やっても難しいものである。
このゴーストロンを見て「欲しい!」と思ったアナタ。ぜひ、要さんに再販リクエストをしてください!









全長 重量 パーツ数 付属品
340mm 1700g 11点 なし
原型師      
森下 要