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第50話 『地獄からの誘い』より 原始地底人 キング・ボックル
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:100
 


帰って来たウルトラマンの最終回一話前、原始地底人キング・ボックルは最後期に登場した怪獣である。この回はMATの上野隊員にスポットが当てられており、その複雑な生い立ちや仄かな恋心などが物語に絡められる。正直、もっと早い回にこのエピソードが出来ていれば、上野隊員の印象も変っただろうに………。そこはなんとも残念だった。さて、キング・ボックルに話を戻そう。あまりというかほとんどメジャーではないキング・ボックルまでもがJr.ワールドのラインナップに加わると知った時、このシリーズが前人未到の壮大なものになると確信した。キング・ボックルの原型は杉浦氏が担当した。杉浦氏一人で帰って来たウルトラマンの3分の2の原型を作り上げている。氏の存在はJr.を語る時、なくてはならないものだ………。
キング・ボックルの頭部に生えた二本のアンテナ、芯の部分は待針を使用し、三日月型のペラはプラ版を利用して自作した。これらはすべてインストに指示が出ているので簡単に作れると思う。こういうところを楽しめないと、ガレージキットはちょっと難しい。逆を言えばこういうところが敷居を高く見せている所以かもしれない………。 塗装はダークブラウンをベースにブラウン系やパープルでドライブラシを行なった。最初はベースをパープルにしてみたのだがこれが大失敗………、泣く泣くシンナーで洗い流すハメとなった。動脈と静脈を想起させる身体のラインは、ブルーとレッドを絡ませるように手描きでやってみた。それまで余り注意してこなかったキャラクターをじっくりと眺めると、色んな事が見えて来る。この世にガレージキットが誕生してつくづく良かったと思うのは僕だけじゃないだろう。



全高 全長 重量 原型
180mm 70mm 195g 杉浦 千里