第30話 『呪いの骨神オクスター』より 水牛怪獣 オクスター
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:143
 

坂田兄弟はハイキングの途中、道に迷ってしまった。山仕事の老人に出会い一夜の宿を請う。だがその山小屋には先客がいた。民俗学を研究しているという学者風の男とその助手である。その夜、嵐の最中、坂田兄弟は不思議な声を耳にする。まるで怪獣の雄叫びのような声を………。翌朝その話を聞いた学者はさっそく調査を始めると言い出して――――。

山奥に1匹だけ生き残った水牛が、仲間の骨を守る為に守り神となった荒ぶる姿。普段は湖の底に潜んでいるが、骨に手を出したり持ち帰ろうとする者がいると、口から溶解液を吐き出して怒り狂う。そんなオクスターはJr.WORLD中、3本の指に入る大型キット、山あり谷あり、不思議な形状の身体に真っ赤な大角を取り付ければ相当な迫力になる。原型はやはりこの人、新マン怪獣の御用達、杉浦氏である。どちらかと言えばマイナーな部類に入るであろう第二期の怪獣達に、こうして次々と光を当てた氏の功績は大きい。もっと評価して然るべきだろうと考える。
箱に貼り付けてある完成見本写真がとてもおもちゃっぽく見えたので、自分の持てる塗装技術を総動員してカッコいいオクスターを目指してみた。全身をミディアムブルーでくまなく塗った後、明るめのブルーで全身をくまなくドライブラシした。腹部や鼻の穴、耳の内側に明るいレッドをエアブラシで吹きつけ、ホワイトを使ってブラッシングした。大角はモンザレッドでベースを塗り、マルーンで節の部分を強調した。特に気を使ったのは大きな眼、生き物に見えるように………、納得するまで何度もチャレンジした。「おっ、こいつこんなにいい顔してたのか」、キットを見て頂いた方にそう思って頂けたらオクスター共々幸せである。
余談であるが、新マンの怪獣には赤と白というウルトラマン特有の配色をなされたものが多い。ナックル星人、ササヒラー、このオクスターもそんな一体である



全高 全長 重量 原型
160mm 250mm 560g 杉浦 千里