電波怪獣 ビーコン
第18話 『ウルトラセブン参上!』より 宇宙大怪獣 ベムスター
ATRAGON−GK
 





ある日原型師の宮崎さんから届いた荷物、中にはプレゼントと称されてこのキットが入っていた。飛行形態のベムスター、お世辞にもカッコイイとは言えない、あのベムスターである………。
飛行形態は劇中3度登場する。一度目は宇宙空間、マットステーションを飲み込んだ後、ユラユラと揺れながら地球に向う後姿がなんとも不恰好である。二度目は成層圏、マットアロー1号の正面、雲間から姿を現す。煎餅のようにペシャンコな身体と狂気を孕んだ大きな目………、迎え撃つ南、上野両隊員はさぞかし驚いた事だろう。頭部の一本角から光線を発射、巨体の割には空中旋回など楽々とこなし、ミサイル攻撃ではびくともしない頑丈な身体―――、まさに宇宙大怪獣という呼び名通りである。三度目は夜の街、ガスタンク貯蔵場に飛来する。ベムスターがタンクに腹を押し当てると、タンクがベコベコと凹んで行く。ベムスターの能力と底知れぬ恐ろしさを実に的確に表現するカットだった―――。
それにしても宮崎さん、よくこんな不恰好なものをキット化したものである。組み立ててサフ吹きまではすぐに済ませたが、塗装するまでには少々時間を要した。つまり、モチベーションが上がるまで待った訳だ。だって懸命に仕上げてもこの顔だからねぇ……。
塗装はベースにブラック、背中はグレー系とブラウン系でドライブラシを施した。お腹周りはブルーとブラウンを乗せ、中央の口はマルーンで塗った上からクリアーでぬめりを強調した。最後に特徴的な大きな丸い目を描き込む。ともするとギャグになりかねない大きな目、ゆえに慎重に何度も手直ししながら瞳を入れた。
以外や完成した後は大のお気に入りキットの一つとなった。一番いい位置の棚に飾っている。



全高 重量 材質 原型
50mm 130g ウレタン樹脂 宮崎 逸志