バクトンに比べたら印象には引けを取りますが、どうしてどうして、怪獣という括りで眺めればそのキャラ性は際立っています。因みに僕はブルコングを今ひとつ好きになれませんでした。理由はほっぺたの両側にある風船のような袋、それをみるとどうしても童話の「こぶとりじいさん」を思い出してしまうのです。覚えてますか、「こぶとりじいさん」のお話。簡単にあらすじを綴ると、『優しいおじいさんの左頬にこぶがあり、意地悪なおじいさんのこぶは右頬にあります。鬼の宴会で踊りを披露した優しいおじいさん、鬼達に気に入られてこぶを取ってもらいます。これを聞いた意地悪なおじいさん、自分もこぶを取ってもらおうと鬼の宴会に参加しますが、踊りが下手くそで怒った鬼が優しいおじいさんから外したこぶもくっ付けてしまう』という展開です。つまり、ブルコングは僕に意地悪なおじいさんを思い出させるのです。なんとも子供じみた理由なのですが、読んでいた絵本、意地悪なおじいさんの絵がほんとに嫌な顔でキライだったんです。これ、記憶の関連付け、想起というものですね。
すっかり前置きが長くなりました。造型はイーグルクラフトの南田哲郎氏です。ご覧の通り、ユーモラスなブルコングの姿が生き写しです。お腹にあるヘソが二種類あるのは初登場時と二回目のヘソの位置が違うからなんだそう(僕はまったく気づきませんでした)。このマニアックなコダワリが堪りません。それから岩こぶだらけの背中、ゴルゴスやゴルバゴスを思い起こさせる非対称な造型も実に見事です。このブルコングも南田さん自らの塗装見本を譲り受けたので、ベースの色はそのまま活かしています。所々で気泡が目立っていたのでまずはそれを埋めて修正しました。どうしても手流しだと気泡が出来るんですよね〜。まだ小さなポツポツは残っているんですが、それはまたいつかリペアすることにします。色はメリハリを強めに出す為に陰影を作り、色数を足した程度です。ガレージキットの怪獣図鑑にキャプテン怪獣が増えていくことは幸せ以外の何物でもありません。
全高 |
重量 |
パーツ数 |
付属品 |
280mm |
800g |
10点 |
ヘソ(二種) |
材質 |
原型師 |
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ウレタン樹脂 |
南田 哲郎 |
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