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かなめみお
暗黒怪獣ダークロン
Chapter of MIRRORMAN 〜DARKRON〜
第3話 『消えた超特急』より 暗黒怪獣ダークロン
かなめみお 怪々大行進075
 


ミラーマンとくれば即座に思い浮かぶのは初期の怪獣達。アイアン、キティファイア、マルチ、そしてこのダークロンです。でも、決して好きだったワケではないんですよ。むしろ苦手でした。あまりにも人っぽい顔をしているし、能面みたいで表情がない。それが怖かったんですよね。製作陣はミラーマンを始めるにあたって、ウルトラとは別の方向性を模索されたんでしょう。結果として人気は揮わなかったかもしれないけれど、そのチャレンジ精神があればこそ、今も脈々と特撮は繋がっているのだと思います。ちなみに平成ライダーの怪人を幾つもデザインされた韮澤靖さん、あらためてダークロンを眺めると、どこかしらニラサワテイストが漂ってきます。ご存命であればそんな話を伺いたかったですね〜



暗黒怪獣の異名を持つダークロンに光を当てたのはやはりこの方、森下要氏です。マイナーキャラにとことん愛を以て向き合う原型師さんだと勝手に思っております。だからでしょう、キャラクターの方も全力で応えます。どうです、このダークロンの雰囲気。ちょっと前傾姿勢で静かに前を見つめる表情、頭部にある左右の角と広げた両手が絶妙のシルエットを生み出しています。顔から生えた長い突起はまるでお下げ髪のようで、目元、口元から女性的なシルエットを醸し出しています。舞妓さんみたいなんですよね。こういうところ、子供の時は全然気がつきませんでした。ガレージキットを趣味にするようになって教えられることが沢山あります。おそらく要さんも造型しながら沢山の気づきを得て、それを形に落とし込まれたんだと思います。ダークロンの決定版とも呼べる造型ではないでしょうか。



彩色はこれがまためちゃくちゃ手強かったです……。なんせ体色はイエローとブルーのみ、着ぐるみは今でいうところのゆるキャラみたいです。これを如何に否定しないで、かつ、実在感を高めていくか。挑戦でした。今回、ブラックは使っていません。ベースはアクリルのマホガニー(42)、艦底色(29)で凹凸を表現し、その上からサンディブラウン(19)をエアブラシで薄く吹いていきます。一通り色が落ち着いたら、今度はエナメルのクリアオレンジとクリアイエローを混ぜながら全身に薄く塗っていきます。こうすることで一段階色の輝度、鮮やかさが上がります。艶はあとから調整するのでしばし無視、角や突起に取りかかります。ブルーは基本的にミディアムブルー(72)を使いました。汚しはマホガニーを使っています。身体の色と角や突起の汚しが同じになると、見た感じ統一感が生まれて印象がバラバラにならないように思います。ぜひ、試してみてください。 もう少しベース色を抑えれば良かったかなとも思いますが、僕の思い描いたダークロンは大体こんな感じです。いつかミラーマンと対峙させたいですね。










全高 重量 パーツ数 付属品
320mm 1300g 24点 なし
材質 原型師    
ウレタン樹脂 森下 要