2008/6/24 火曜日

『梅雨のバカ当り………』

小森陽一日記 17:20:46

夜中に目が覚めた。息苦しくて仕方がない。額もびっしりと脂汗が浮かんでいる。何事かと思ったら猛烈に吐き気がしてきた。トイレに駆け込んで嘔吐する。ベッドに戻って「なんか変なもんでも食べたかな………」と考えていると、今度はお腹の方にきた。再びトイレに駆け込むと、勢いよく水が出た。強烈な水ゲリである。これが始まりだった………。

それからずっと嘔吐とゲリが続いている。どうやら梅雨の定番、食中毒になったらしい。上から下から、よくもこんなに出るもんだと感心するくらい水が出る。おかげで多少痩せて来ている。はぁ、またお腹がキュルキュルと音を立ててきた。エンスト直前のエンジン音のようだ。

皆さん、さようなら。来週は元気なブログに立ち戻ります………。

2008/6/17 火曜日

『D vs H』

小森陽一日記 17:47:12

プロ野球は交流戦の真っ只中、セ・リーグとパ・リーグが全国各地で激闘を繰り広げている。今宵はヤフードームに中日ドラゴンズを迎えての四戦目、一戦二戦、我がホークスはナゴヤドームでニタテを食らった。本拠地に戻っての三戦目は5-2で勝利、今日勝てば、昨年の覇者オレ流ドラゴンズとドローに持ち込める――――。

その交流戦四戦目に合わせて「トッキュー!!」の担当2人はやって来た。MさんとTくん、共にドラゴンズファンなのである。
「今日は恨みっこなしという事で………」
もちろんである。――――でも、腹の底では互いに勝ちを見たいと思わない筈はない。

試合はホークスリードで進んだ。ドラゴンズファンの声援をホークスファンの声援が押し包む。
「アウエーだなぁ………」
「ちょっとお酒を探して来ます………」
Tくんのぼやき、Mさんの酒量が増えていく………。

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3-1で最後まで行くかと思った8回、藤井選手のホームランで一点差となる。俄然勢いづく編集2人、だが反撃もここまで、最後は中村紀選手を空振り三振に仕留めてゲームセットとなった。
ホークスの応援歌を聞き、風船を上げ、勝利の花火と天井開きのフルコースを見て、ヤフードームを満喫したのだった………。

追記
M編集長様。
決して野球観戦のみをしていた訳ではありません。しっかり仕事の打合せもいたしましたです!!

2008/6/10 火曜日

『はるばるトークショー』

小森陽一日記 17:39:39

「本日は福岡からお越しいただきました小森さんです~」
日本テレビのアナウンサー、古市幸子さんに紹介される。やっぱりそう言われると、
「福岡からはるばるやって参りました小森です~」
と言わざるを得ない。妙に可笑しくて、これで肩の力が抜けた。今後登壇して紹介を受ける時は、「福岡からはるばるやって参りました~」を定番のフレーズにしよう。

順番が逆になってしまったが、先週の金曜日、東京ビッグサイトで行われていた「東京国際消防防災展2008」というイベントに参加させて頂いた。

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年末に公開される「252生存者あり」のトークイベントのゲストとして、僕と監督の水田さん、昔マガジンでハイパーの読み切りを書いた時にお世話になった清塚消防司令、そして現役バリバリのハイパー隊員である新村さんの4人が出席した。1時間くらいのイベントだったが、突っ込みあり、割り込みありであっと言う間にタイムアップとなった。
(その模様は「252生存者あり」の公式ホームページに出ています)

始まりと終わりに、お客さんに向けて4分半の特別映像が上映された。これはカンヌのプロモーション用に作られた映像なのだが、編集が抜群で、初めて観た時思わず唸ったものだ。ステージの裏で清塚さんや新村さん、そして若いハイパーの隊員達がモニターを食い入るように見つめる。僕はチラチラと皆さんの表情を見ていた。
どの顔も真剣そのものだ。やがて上映が終了した時、隊員達の間から自然と拍手が生まれた。笑みがこぼれていた。

「いつか消防モノをやってみたいって言ってたよな」
数年前、僕は清塚さんにそんな話をしていたようだ。笑顔でそう言われた時、『よくやったな』と労われたような気がした――――。

2008/6/3 火曜日

『お手並み拝見』

小森陽一日記 17:55:33

時折尋ねられる事の一つに、
「どんな映画を観てるんですか?」
というものがある。

一貫性なくいろいろ観てます―――。

劇場で観るのが映画、それ以外は違う!と言われると実に困るのだが………、劇場より飲み会を優先して公開時期を逃し、挙句、DVDが発売されるのを待って、しかも中古を大量に買い漁り、仕事の合間、トイレ、野球中継で寸断されながら映画を観る者――――、の感想文として捉えてもらえばと思う………。

『キサラギ』 佐藤祐市監督 古沢良太脚本
古今東西、密室劇は素晴らしい作品が多い。この「キサラギ」も間違いなくその一本。話が進むうちに、「アイドル如月ミキの自殺」という事実が揺らぎ出し、「この中の誰かが如月ミキを殺した!!」という展開へと暴走する。脚本家古沢良太氏の力量と、出演者5人の芸達者振りにグイグイ引き込まれる。とてもセンスのある作品。

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『パンズ・ラビリンス』 ギレルモ・デル・トロ監督・脚本
これぞデル・トロの世界という作品。愛と夢と幻想のファンタジー世界は、もともと過酷な現実を忘れ去りたい少女が夢見たものかもしれない………。オフェリアの義父となるビダル大尉の残酷で恐ろしい事―――。あの後オフェリアに幸せが訪れた事を願わずにはいられない………。

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『惑星大怪獣ネガドン』 栗津 順監督・脚本
読んで字の如く、空からネガドンと言う怪獣がやって来る。それに立ち向かうロボットとの壮絶な戦いが描かれる。そう言ってしまえばそれだけ―――とは言わせない凄味とパワーが全編に溢れている。正直、ブッ飛んだ。未見の方、どうぞ!

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『太陽を盗んだ男』 長谷川和彦監督 レナード・シュレイダー、長谷川和彦脚本
ブッ飛ぶと言えばこの作品もそうだ。中学の理科の先生が自前で原爆を製造し、日本政府にケンカを売る。たまらないのはあれほどの情熱を持って原爆を作ったのに、それから後はどうしていいかわからないという主人公の設定。何を考えているのかさっぱりわからない、いや、何も考えず行き当たりばったりで過ごしている人間ほど怖いものはないという事をいやというほど知らされる。
余談だが、池上季実子さん演じるDJのキャラが、僕にはまったくピンとこないのだが………。

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またその内、思った事をつらつらと書こうと思う。どうぞ宜しくお付き合いのほどを―――。

2008/5/27 火曜日

『空前絶後の肉体パフォーマンス』

小森陽一日記 17:24:21

シルク・ドゥ・ソレイユの新作「ドラリオン」を観た。数年前「アレグリア」で味わった圧倒的興奮は、まだ心の中に種火となって燃え続けている。ゾクゾクしながらテントのある箱崎宮へと向った―――。
 

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白と青のストライプに彩られた巨大なテントを見ると、あぁ………、またあの興奮が甦ってくる。音楽と光、そして、到底人間業とは思えない怒涛のパフォーマンス、一度でもシルクのステージに触れると虜になってしまう事請け合いだ。
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のっけから総毛立った。「シングル・ハンドバランシング」。女の子がステージの中央に伸びたステッキを掴み、片手で倒立する。それだけでも目を見張るのに、パフォーマンはここからがスタートだ。片手で全身を支えながら、開脚、身体を左右に捻り、挙句にあり得ないような体位となる。それでも女の子は微笑んだまま、まるで重力を無視したように華麗に変化し続ける。
「ダブル・トラピス」はユニゾンの空中ブランコ。彼等が空中を舞う度に、一体何度ハラハラして声を上げ、賞賛の拍手を送った事か………。
「フープ・ダイビング」、丸い大小の輪を獲物を狙う肉食獣のようなしなやかさで潜り抜けて行く。リズムに乗って飛び跳ねるその姿は、人であって人でない。まさに超人なのだ。

どうしてあんな事が出来るんだろう………。もちろんズバ抜けた才能の持ち主が死ぬほど努力を重ねたからに違いない。それはそう、それはなのだが、でも………、どうしてあんな事が出来るんだろう………。シルクの舞台にはいつも、根底にある人間の凄味みたいものを感じる………。
今回もお腹いっぱい楽しんだ………。「ドラリオン」、そしてこの次は一体何を見せてくれるのか?既にその時が来るのを楽しみにしている自分がいる――――。

※ 「ドラリオン」福岡公演 6月15日(日)まで。
  未見の方は是非!!

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