2011/11/1 火曜日

『それ行け! キャプテン!!』

小森陽一日記 9:37:03

ご存知ですか、「キャプテンウルトラ」。「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の間でスタートした東映製作のスペースオペラです。昭和42年4月に始まったこの作品、もちろん僕はまだ生まれておりません。最初は怪獣図鑑で、その後再放送され夢中になって観てました。

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ウルトラシリーズのようにここでは巨大ヒーローは登場しません。いるのはキャプンウルトラと呼ばれる本郷武彦とキケロ星人のジョー、ロボットハック、そしてアカネ隊員とケンジくんです。キャプテン達は愛機シュピーゲル号で大宇宙をパトロールし、宇宙人や怪獣と闘いながら平和を守るのです。

ここに出て来る宇宙人や怪獣は、ウルトラ怪獣とはまた違った魅力を放っています。
頭が平べったい皿のような緑色のバンデル星人、全身が金属のガラクタのようなガルバン、口から水流を吐き出すアメゴン、お化けのように姿が見えないゴースラー、全身金と銀のメタリックな怪物メタリノーム、他にもバクトン、キュドラ、ウルゴン、ブルコングなど面白い怪獣が目白押しでした。

二種類ある主題歌もカッコよかったなぁ。富田勲さんの痺れるマーチが頭を駆け巡ります。
「月も火星も遥かに超えて~宇宙に飛び出すシュピーゲル~う~う」
「太陽が燃えてる星が呼んでる 誰も知らない僕等の世界へ~」
僕の中では今以て「マイティジャック」と双璧の主題歌です。

最近、イーグルCRAFTさんのガレージキット、「メタリノーム」を組みました。「アメゴン」は既に組上げ、塗装待ちの状態です。他にも「シャモラー」や「ゴースラー」があるようですが、残念ながら持ってはおりません。いつの日か巡り会う事を楽しみにしています。そして、これからもキャプテン怪獣が増えていく事を願っています。
――てか、早く色塗って完成させよぉっと!
 
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※資料 テレビマガジン特別編集 巨大ヒーロー大全集
ぼくらが大好きだった特撮ヒーローBESTマガジン VOL.5

2011/10/25 火曜日

『SW三昧』

小森陽一日記 9:40:05

スター・ウォーズファンには堪らない秋だ。一つはついに全エピソードがブルーレイ化された事。「ファントム・メナス」以降は言うに及ばないが、1977年公開の「新たなる希望」がこんなにクリアな映像と音で楽しめるなんて……。ただ、これまでにスター・ウォーズは何度も改訂、修正が加えられ続けて来た。ブルーレイ化するにあたっても当然更に手が入れられている。僕ごときではどれがどう変化しているのか、はっきり言って分からない。これについて様々な意見もあるんだと思う。でも、僕はスター・ウォーズをブルーレイで観たかった。しかも、ボックスには未公開シーンやインタビュー、ドキュメントにコンセプトワークなどがぎっしり40時間分だ。僕の一番好きな「帝国の逆襲」の裏話にはしびれまくった。もう一度、本棚からシネ・フェックスを引っ張り出して眺めたもんな。やはりこのボックスがもたらしてくれた時間は至福だ……。

いやいや、三昧と言うだけあってこれだけでは終らない。もうひとつはクローン・ウォーズのサード・シーズンだ。NHKでの放送をぐっと我慢して、ブルーレイボックスの発売をひたすら待っていた。そして遂に我が手に! テーブルにコーヒーとお菓子を乗っけて夜は連夜の一気観だ。

……だが、何か違う。シーズン・ワン、ジェダイとシスの闘いを軸に置いたド派手な展開。シーズン・ツー、新キャラを含めた末広がりの展開。それに比べてシーズン・スリーはやけに政治色が濃くなっており、駆引きだの陰謀だの裏切りだのと、なんだかとても大人な感じである。ヨーダやオビワン、アナキンやアソーカの活躍は薄れ、パドメやサティーンの話が目立つ。これはこれで悪くはないのだが、いつもの問答無用な疾走感を求めていただけに肩透かしを食ったような気がした。

とは言えそこはスター・ウォーズ、後半はぐいぐいと行く。エッと驚く展開もある。クワイ・ガンやモフ・ターキン、チューバッカと言った実写でお馴染みのキャラも現れる。そして何より、アナキンのダークな感じが目立ち始めて来る。彼がこの先、ダース・ベイダーと呼ばれる日が来る事を知っているこちら側としては、なんとも複雑な気持ちになる……。

アメリカでは先頃シーズン・フォーがスタートした。日本でのボックス発売はまだまだ遠い先の話になるだろうが、アナキンがますますやばくなっていくのは容易に想像が付く。うーん、観たいような観たくないような……。でも観たい。来年の今頃もきっと身悶えしている事だろう。罪な作品である……。

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スター・ウォーズ ブルーレイ
http://www.swbr.jp/

スター・ウォーズ クローン・ウォーズ
http://wwws.warnerbros.co.jp/clonewars/mainsite/

2011/10/18 火曜日

『グッバイ、ティーチャー』

小森陽一日記 9:43:32

約2年弱、自宅で英会話のレッスンをしてもらった先生が帰国する事になった。他の教室の生徒さん達も集ってのお別れパーティー、相変わらず煙草とビールで超ご機嫌なオジサン、Mr.グラアム。実に気のいいオージー、想い出は色々ある。

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兎に角話題が豊富で楽しい人だった。食べ物から政治、経済、芸能、スポーツ、地元の祭やどこの店の家電が安いかまで本当によく知っていた。
「ここの花火大会はこの場所から見るのがベスト」
「巻き煙草の味は巻き具合によって変わる」
「相撲はいい。音消して見てもすぐに勝敗が分かる」
「この前買ったデジカメは□□店より○○店が断然安かった」
―――こんな具合だ。
レッスンの合間、様々な話題を通して話しをした(もちろん英語で)事が懐かしい。もっとも、僕の英語はひどく片言で、話しながらよく単語を直されたっけ。

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「海猿」や「252」を作っていた時、特報なんかも見せたなぁ。とても喜んでくれていた。そうそう、丁度「DOG×POLICE」の初期プロットを書いていた時、こんな事もあった。
「ヨーイチ、コレ、ヘンヨ」
「え?」
「ニュームービーハO.K.。デモ、タイトルガヘン。「6foot」、イワナイ」
そうなのだ。足は英語で「foot」。しかし、6本足となると複数形の「feet」にならなければいけない。慌てて修正する僕にMr.グラアムは大笑いして言った。
「ワタシガオシエテイルノニ、ハズカシイネ、ヨーイチ!」
タイトルが正式に「DOG×POLICE」になってからも、随分とからかわれたなぁ……。

当日、パーティ会場を抜け出し、テラスでしばし話しをした。病気だとは聞いていたが、予想以上に悪いという事だった。そんな話も明るくいつものノリで言う。それが少し痛々しく感じた……。
Mr.グラアム、今までありがとう。そして、どうかお元気で。また気のいいジョークで笑わせてよ。それまで少しの間、グッバイ!!

おまけ
桜の枯れ葉絨毯、歩くとサクサク言って楽しい。――とマイは思っているような気がします。いよいよ秋も深まって来ました。

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2011/10/11 火曜日

『立ち戻る場所』

小森陽一日記 10:48:23

久し振りに北九州は門司港を訪れた。親戚がいる訳でも友人がいる訳でもないのだが、仕事に区切りが付くとなぜかここに立ち戻ってくる。門司港は僕の創作の原点なのだ。振り返ると色々な事がここから始っている―――。僕にとってはそういう場所なのだ。

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S先輩に連れられてある人に会った。映画のパンフやポスターを数多く収集している松永さんという方だ。松永文庫と言えば分かる人も多いだろう。自宅に招かれ、自己紹介をすると、まず物凄い新聞記事のスクラップブックが目の前に積まれた。「箸」や「トイレ」や「芸能」とタイトルが付けられたそのスクラップブック、そこには半世紀以上の新聞記事やチラシや雑誌の切り抜きが溢れていた。もちろんそれだけじゃない。民俗学から風俗まで、ありとあらゆるジャンルの資料が家の中を埋め尽くしていた。資料の重みで家が潰れるんじゃないかと思えるほどだ。僕が呆気にとられていると、今度は六分儀が出て来た。六分儀とは天体の高度測定や自分の位置の割り出しに使われる航海計器である。
「なんでこんなものをお持ちなんですか?」と尋ねると、「妻も私も長く海難審判をやってましたから」と言われた。そして、「あなたの事はもちろん知っていますよ。スクラップもしてあります」って……。いやはや、驚いた。まさかここで有名な海事関係の方と繋がるなんて。まさにこれは縁である。

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古くからある商店街に知り人を訪ねた。ほとんどがシャッターを閉めている中、目指す乾物屋はまだしっかりとそこにあった。顔を合わせるのは七年振りくらいになるのかな、お元気そうなNさんの様子にホッとし、近況を話しつつ「DOG×POLICE」の小説を渡した。すると――「そうそう、市原さん、つい先日、商店街の中を走る撮影をされてましたよ」って。間違いない、今月からスタートするドラマ「ランナウェイ」の撮影だ。隼人くんとは10月1日の初日に顔を合わせた。それを挟んでお互いこの狭い商店街に立っていたなんて……、これも実に奇遇な事である。立ち寄ったら必ず買う唐辛子入りのふりかけを買って店を後にした。

やっぱり磁場というか、この地にはなんか所縁があるんだろうな。そうでないと説明出来ない事が多すぎる。さて、さっぱりとリセットも出来た事だし、新たな創作物に向かおうかなっ、と! 

2011/10/4 火曜日

『忘れられない神無月』

小森陽一日記 10:51:12

二つの喜びが重なった日だった―――。
「DOG×POLICE」が公開初日を迎えた事、そしてホークスがリーグV2を達成した事。こんなタイミング、生涯に何度とないだろうな。とても嬉しい!

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映画をご覧になった人達から沢山の声が寄せられている。
「じ~んと来た……」
「恵梨香ちゃんに惚れ込んだ」
「シロが勇作の腕を引っ張るシーンにとても感動した」
「ももの出産シーンからすでに涙」
「勇気を貰いました!」
「最後の命令よりも絆の大切さを選んだシロに感動」
これはほんとうに僕に頂いた感想の一部だ。

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七歳の息子が嗚咽するほど号泣したとあるパパとママから報告があった。親もびっくりするほどの泣き方だったそうだ。筋書きの無いドラマは時折身震いするほどの感動を与えてくれる。しかし、筋書きのあるドラマは中々に難しい。でも、きっと、この男の子は生涯「DOG×POLICE」を忘れないだろう。あの時に流した涙のワケを忘れないだろう。勇作とシロの熱い絆を忘れないだろう。そんな作品を作れた事に僕は誇りを持ちたい。

DVDになったらマイにも見せてやろう。

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