2011/10/18 火曜日

『グッバイ、ティーチャー』

小森陽一日記 9:43:32

約2年弱、自宅で英会話のレッスンをしてもらった先生が帰国する事になった。他の教室の生徒さん達も集ってのお別れパーティー、相変わらず煙草とビールで超ご機嫌なオジサン、Mr.グラアム。実に気のいいオージー、想い出は色々ある。

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兎に角話題が豊富で楽しい人だった。食べ物から政治、経済、芸能、スポーツ、地元の祭やどこの店の家電が安いかまで本当によく知っていた。
「ここの花火大会はこの場所から見るのがベスト」
「巻き煙草の味は巻き具合によって変わる」
「相撲はいい。音消して見てもすぐに勝敗が分かる」
「この前買ったデジカメは□□店より○○店が断然安かった」
―――こんな具合だ。
レッスンの合間、様々な話題を通して話しをした(もちろん英語で)事が懐かしい。もっとも、僕の英語はひどく片言で、話しながらよく単語を直されたっけ。

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「海猿」や「252」を作っていた時、特報なんかも見せたなぁ。とても喜んでくれていた。そうそう、丁度「DOG×POLICE」の初期プロットを書いていた時、こんな事もあった。
「ヨーイチ、コレ、ヘンヨ」
「え?」
「ニュームービーハO.K.。デモ、タイトルガヘン。「6foot」、イワナイ」
そうなのだ。足は英語で「foot」。しかし、6本足となると複数形の「feet」にならなければいけない。慌てて修正する僕にMr.グラアムは大笑いして言った。
「ワタシガオシエテイルノニ、ハズカシイネ、ヨーイチ!」
タイトルが正式に「DOG×POLICE」になってからも、随分とからかわれたなぁ……。

当日、パーティ会場を抜け出し、テラスでしばし話しをした。病気だとは聞いていたが、予想以上に悪いという事だった。そんな話も明るくいつものノリで言う。それが少し痛々しく感じた……。
Mr.グラアム、今までありがとう。そして、どうかお元気で。また気のいいジョークで笑わせてよ。それまで少しの間、グッバイ!!

おまけ
桜の枯れ葉絨毯、歩くとサクサク言って楽しい。――とマイは思っているような気がします。いよいよ秋も深まって来ました。

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