2011/5/24 火曜日

『ビックリ箱』

小森陽一日記 11:22:47

造形家であり映画監督でもある原口智生さんより、突然、何の前触れもなくダンボール箱が届いた。先日飲んだ時も何か送るなんていう話は出ていなかったから、「こりゃ一体なんだろう」と思いつつガムテープを剥がした。そして、蓋を開けるとそこには生首が―――!?
よくみりゃ「陰陽師」の源博雅くんじゃござんせんか……。

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久し振りに息がグッと詰まったな。なんといっても二週間くらい前、英明くん本人と色々長話をしたばっかりだったから。箱を空けたら知った顔が「ボン!」なんて、そりゃ驚きますよ。しかも本人から石膏取りされた完璧なマスクなんだし……。原口さんてば時々こういうイタズラするからなぁ……。

今、博雅くんはニコニコ微笑みつつ仕事場に鎮座しておられます(首から上だから鎮座って言うのもおかしいけど……)。来客からキャーキャーワーワー騒がれ、触れられ、撫でられなんだか嬉しそう。英明くん本人が貰い受けるならば、いつかはご本人の元に返そうとも思っているこの頃です。
  
さて、ここからは映画の話。最近観た3本を並べます。

『月に囚われた男』 ダンカン・ジョーンズ監督 ダンカン・ジョーンズ、ネイサン・パーカー脚本
たった一人、月の裏側で鉱物採集をする工夫の物語。「2001年宇宙の旅」のオマージュであろう、ハルと同じようにガーティというニコちゃんマーク顔のコンピューターが会話の相手だ。閉鎖空間の中で次第に高まっていく緊張感……、僕の大好きなモチーフだ。南極のドームふじ基地をベースにこんな物語をやってみたい。監督はデヴィッド・ボウイの息子。父と同じく素晴らしい才能。

『GANTZ PERFECT ANSWER』 佐藤 信介監督 奥 浩哉原作 渡辺 雄介脚本
出ました後編!待ってました。まだ未見の人もいらっしゃると思うので、詳しい事は言いません。ただ、哀しいです……。そしてニノが素晴らしい。なんなのって言うくらいニノが良かった。この不条理に満ちた世界をしっかりと支える事が出来るなんて、ほんとに超人ですよ。他のキャスティングはちょっと考えられない。恐れ入りました。

『岳―ガク―』 片山 修監督 石塚 真一原作 吉田 智子脚本
ダーンとね、スクリーンいっぱいに真っ白い山が広がってそこに小栗くん扮する三歩がいる。それだけでもうやられたーって感じがしました。音楽の入りとか、セリフとか、レスキュー隊の出動シーンとか、「あれ、これってどっかで……」と思わなくはなかった。けれど、映画としてとても好感が持てました。迫力も申し分なかった。それと、長澤まさみちゃんを大いに見直しました。

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