『福岡で舞妓Haaaan!!!』
先日、水田監督から「福岡、行ける事になったよ」と電話があった。「花田少年史」に続く監督の劇場作品、「舞妓Haaaan!!!」のキャンペーンの為だ。上映後、主演の阿部サダヲさんと舞台挨拶をすると言う。仕事も早々に店仕舞いしてもちろん駆け付けた。
撮影前、撮影中、撮影後、折々で色んな苦労話は聞いていたが、映画が始まった途端何もかもブッ飛んだ。高い高い!、まさにハイテンションムービーそのものである。僕が仕事に疲れた時に見る発奮剤のようなテレビドラマ、「僕の魔法使い」(水田伸生監督、宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ出演)を更に上回るテンションと馬鹿ばかしさが全編に溢れまくっている。
「舞妓はんと野球拳がしたいっ!」
このテーマ一発で脚本を書いた宮藤さんって凄い。大真面目に2時間の映画を作ってしまった製作陣も凄い。お金を出した人なんてめちゃくちゃ勇気があってほんとに凄い。だが、いくら周りが気張っても、スクリーンを背負う人がコケたらお仕舞いだ。だが、この人は見事にやってのけた―――!!
エンターテイナーじゃなくて「えんたあていなあ」、名前は確かにカタカナだけど、評する形容詞は絶対ひらがなが合っている。彼のみが奏でられる笑い、猫のような眼差し、横文字をがなり立てても響きは和風………、現代日本においてまさに唯一無二の存在、阿部サダヲこそスペシャル「えんたあていなあ」だと思う。皆さんもどうぞ劇場に足を運んで、阿部さんの濃いぃぃぃぃ世界にどっぷりとはまって下さい。