『冬季五輪、開幕』
第21回冬季五輪バンクーバー大会が2月12日に開幕した。82の国と地域が参加し、約2600選手が17日間の中で激闘を繰り広げる。
五輪は好きだ。文句なしにワクワクする。普段見ないような種目を無我夢中で見て、よく知らない日本の選手に声援を送り、勝った負けたで一喜一憂する。この高揚は五輪だけだ。やっぱり4年に一度がそうさせるのかな。
そういやスクラップブックなんかも作った。久し振りに棚から引っ張り出して眺めてみる。黄ばんだ新聞記事の向こう、ちっとも色褪せないあの時の熱狂と興奮が甦って来る。
冬季五輪の想い出と言うと、1984年のサラエボ、そして1988年のカルガリーが真っ先に挙がる。銀盤の女王、カタリナ・ヴィットが2大会連続の金メダルを獲得した。黒と赤の衣装を身に纏って華麗に舞うヴィットに、田舎のニキビ面少年は一発でノックアウトされた………。下敷きには雑誌から切り抜いたヴィットの写真を入れ、授業中ぼんやりと眺めていたものだ。
人間とはこうまで輝くものなのか――――。五輪を見ていると、そう感じる事がある。4年に一度というその瞬間に、アスリートの技と思いが爆発する。あの輝きはなんだ?まさに発光している。圧倒的だ。
北島康介選手にお会いした時気後れした。話しをし、一緒に写真を撮ったのだが、僕の顔は引き攣っていた。自分がこんな風になるのはあまり経験した事がないので、自分自身、ちょっと面白かった。北島選手の放った北京五輪での圧倒的な発光が、僕の五体に刻まれていたからなんだと思う。
バンクーバーもきっと、沢山の選手が発光するに違いない。17日間、少しでも多くその光を感じようと思う。あの輝きは間違いなく最高の栄養だ。
頑張れ、ニッポン!!