2011/8/2 火曜日

『多分、ロックオンされてそう……』

小森陽一日記 11:32:35

物書き仕事をしていると当然色んな資料に目を通す事になる。アイドル雑誌からグルメ、旅行記、スポーツ、趣味、変態的エロ系も必要とあれば(……)読む。この半年間でググッと増えたのがテロリスト、ハイジャック、特殊事件、右翼、左翼、革命、軍人、クーデターなんて言う物騒な表記の本だ。「鋼の錬金術師」の作者、荒川弘さんが単行本10巻の作者紹介の欄で書かれている事、あの気持ちはとてもよく分かる。本屋の店員さんしかり、選別する南米(アマゾン)さんしかり、「コイツ、大丈夫かぁ……?」なんて思ってるんだろうなぁと……。

そんな中、興味深い本と出会った。タイトルは『右翼の掟 公安警察の真実』。右翼が語る右翼の内幕と元公安刑事が語る公安の内幕、最後はこの二人が対談するというトンデモナイ本だ。どちらの組織も普通に暮らしていたらよく分からない。接する事もないまま、という人だって多いだろう。僕もこれまで沢山の人に会って来たが、右翼と公安の人には出会ったためしがない。もしかしたら出会っているのかもしれないが、そんな風にご挨拶された記憶がない。だから、この本を読んで「エッ!? そうなの!!」と思わず声を上げる箇所が幾つもあった。同時に、こんな偏ったタイトルばっか買ってるんじゃ、公安さんにロックオンされてるかもしれんなぁとマジメに思ったりもした。

ちなみにこの本の中で、2008年に公開した「252」が出て来たのには驚いた。予期せぬところで自分の作った作品が触れられていると、ほんとにドキッ!とする……。

この本、興味が湧いた人は是非どうぞ。僕は知らない事だらけでほんとに面白かった。

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