『富士山はかくれんぼ中』
山梨県は富士吉田市を取材で訪れた。富士吉田、読んで字の如し、ここは富士山の裾野に南北に広がっている街である。標高は1000m、既にそこいら辺の山よりも高い場所にある。どおりでお酒の回りが早かった。ホテルでパソコンを開いて仕事しようにも猛烈な睡魔に襲われてコテン………(お仕事関係の皆様、別に言い訳をしようとしているのではありませんよ。軽い高山病だったのかな、ハハハ………)。滞在中、朝までぐっすりと眠ったのだった。
さて、富士吉田市には○○どころが沢山ある。まずは食べどころ、「吉田のうどん」だ。うどんと言えば讃岐が有名だが、どっこい「吉田のうどん」も負けてはいない。市内には店舗が60以上もあるそうで、大の男が店の名前を並べて「今日はどこに行こうか?」なんて会話を始める。まるでランチするお店をガヤガヤと選ぶ主婦のようではないか!?それほどまでに愛されている「吉田のうどん」とは果たしてどんなものなのか?麺は太くて腰があってボリューム満点、さすが「ほうとう」の地元である。お醤油、お味噌の出汁に肉と刻んだ人参と刻んだキャベツがドカンと乗って来る。僕は肉うどんの普通盛りを食べたのだが、これでも相当お腹が一杯になった。そしてもうひとつ、忘れちゃいけないのがこれ、先日のB-1グランプリで見事グランプリに輝いた「鳥もつ煮」。実はもつ、食べれはするが好きな部類ではない。お店に行ってお金を出してわざわざ注文するほどでは決してない。だがこの「鳥もつ煮」、何度も煮て飴のようになったもつは甘辛くて柔らかく、卵の黄身と気持ちいいくらいに味が合う。こりこりほくほく、食感も実に楽しい一品だった。え?取材と言いつつ何しに行ったのかって?いやいや、別に食べ歩きに行った訳じゃありませんよ。
次に見どころを言うと、これがもうキリがない。富士五湖、青木ヶ原樹海、冨士浅間神社に忍野八海、どこもかしこも美しく、記憶に残る光景である。ただ、なんといってもこれらの場所は主役がいてこそのもの、言わずと知れた富士山があってこそ輝きを増す。そんな主賓が、メインが、リーダーが、中々顔を見せてくれなかった………。辺りは晴れているのに主役だけはずっと雲の中に隠れてかくれんぼ、街を離れるまでとうとう「バァ~」とは出て来てくれなかったのである。え?やっぱりただの観光だって?いやいや、決してそうじゃない。まだ詳しい事は言えないからこんな観光案内みたいな記事になってしまっているだけである。
最後に取材でお世話になった皆様、本当にありがとうございました。またあらためて皆さんのお顔を見に(富士山も見に………)参ります。その時はどうぞ宜しくお願いします!