『過密地帯』
我が家の水槽には熱帯魚の定番組み合わせとも言える、プラティとコリドラスがいる。プラティとはメキシコが原種のカラフルなメダカ、可愛いし綺麗だし水槽の側に行くと一斉に寄って来てエサをねだるという人懐っこさがある。だからついついエサを上げてしまう………。小さいが中々人の扱いに長けた魚なのだ。
この度プラティの一斉産卵が行なわれ、気付けば水草の間は稚魚だらけとなった。既に50匹はいるだろうか、メダカの学校ならぬプラティの学校、騒々しい事この上ない。
過密と言えば庭の雑草もそうだ。この長雨で草むしりが出来ない事をいい事に伸び放題生え放題、芝生の間からニョキニョキと訳のわからん草どもが溢れ、一帯はジャングルと化している………。中には花まで咲かせ生暖かい風に優雅に揺られている奴もいるから始末が悪い。
そしてすっかり困ってしまったのがアリだ………。
しばらく前から娘に指摘されていた。玄関にあるインターフォンにアリがいるというのだ。先日郵便を取りに行ってギョッとした。アリがインターフォンの周りに群がっているではないか!?これはどう考えてもオカシイと思って暫く様子を眺めていたら、どうやらアリ達はインターフォンの中を出入りしているように見える。ムムム………、試しにキンチョールを吹き掛けてみると、出るわ出るわアリの大集団がわさわと………。あまりの数に久し振りに鳥肌を通り越してジンマシンが出そうになった………。
それから何度かアリキンチョールを吹き掛けてアリ退治を試みた。雨も降っていないのにパラパラと音がする………。それが、苦しむアリ達が足元を踏み外して葉っぱの上に落ちて行く音だと分かった時、再びジンマシンが出そうになった………。
いやはや………梅雨の時期は色んなものが大繁殖するものだ。ちょっと目を離すと昨夜の残り物や味噌汁にもカビが生える………。梅雨、それは夏に向けての大切な儀式だとは頭では分かっているけど、やっぱり好きになれそうにない。