『自宅で田植え』
娘が学校から稲の苗を貰って来た。
「ほんとは一つだったんだけど、欲しいってお願いしてパパとママの分も貰って来たよ」
ビニール袋に入った三束の苗、そりゃどうも………。でもこれ一体どうすればいいの?
一緒に持ち帰ったプリントには稲を育てる準備が記してあった。それを見るとなるほど、目一杯下準備が掛かる。でも面倒くさいとは言えないし………。という事で早速やってみる事にした。
まずは用意するもの、「黒土」、「赤玉土」、「鹿沼土」の三種類の土が必要との事。育てるのはバケツで構わないという事だから、三つ分のバケツもいる。それらをホームセンターで購入した。次に土を天日干しにせよとある。そうする事で土に棲んでいる菌が活気付くのだそうだ。幸い梅雨の中休みで天気もいい。ウッドデッキにビニールシートを広げ、すべての土を広げた。
数時間後、太陽が真上に差し掛かった頃、干した土をバケツに入れて行く。黒土6に対して赤玉土3、鹿沼土1という比率を守り、バケツに手を突っ込んでよく混ぜ合わせる。キッチンと違ってカンカン照りの外でやる訳だからそこら中から汗が噴出し、そこに舞い上がった土埃がくっ付いてドロドロになる………。
ようやく下準備が完了、表面を平らに均し、水を張ったところで娘が苗を植えた。後はお日様の光と土が乾かないように水に注意してやればいい。
最初はブツブツ言ったものの、やってみると案外面白かった。バケツの中が小さな田んぼと化している。更にその雰囲気を際立たせるには何が必要か、オタマジャクシだ。
今流行りの空から降って来るオタマジャクシ、我が家のバケツの中に降ってくれたら最高だ。