2008/9/30 火曜日

『サヨナラ、89(ヤ・キュー)』

小森陽一日記 17:16:31

2008年9月23日、王監督が今シーズン限りでユニホームを脱ぐと語った。14年間ホークスの指揮を執った王監督が、ついに89のユニホームを脱ぐ日が来た………。

ホークスと言えば王監督しかしらない。その前はほとんど覚えていない。ホークスに王監督がいる事、太陽が東から昇るように、それは敢えて考える事ではない当たり前の事だった。
24日、ドームでのラストゲーム。テレビの前で観戦した。9月に入っての歴史的大失速、勝敗はこの日まで3勝15敗、この日も不甲斐ない戦いでホークスは敗れた。そして始まったセレモニー、
「すべては監督の責任です」
しゃがれた声で王監督がそう言われた時、涙が出た………。もちろん悔し涙だ。なんでこの日に負けるんだ!堪らなかった………。 

王監督の現役時代の事を覚えている。「ホームランを打って!」と願うと本当にホームランになった。一本足打法は当然真似をしたし、プロ野球カードはその頃の宝物だった。まさにスーパーヒーローだった。

サヨナラ、89。どうかいつまでもお元気でいて下さい。そして、14年間、本当にお世話になりました。

2008/9/22 月曜日

『完成報告会見』

小森陽一日記 17:03:55

「あぁ………、ほんとに完成したんだな………」
舞台の上、皆で並んでカメラのフラッシュを浴びた時、そう思った―――。

英明くんへのお土産から始まったこの「252」、通常ではあり得ない過程を経て映画化への道を進んで行った。僕が知っている人より知らない人の方が圧倒的に多い。それだけ多くの人がこの話を実現化する為に動いたのだ。なんと言っていいのか………、ただただ不思議である。

皆さんには是非とも映画を観ていただきたく思う。乾坤一擲、作品に賭ける情熱はスタッフもキャストも凄かった。その熱が画面を通してジリジリと伝わって来る。寒い冬、これはうってつけの暖房映画だ。

さて、一通り会見が済んだ後、僕等はまた全員でステージ上に登った。系列局のキヤッチフレーズを撮る為である。北は北海道から南は九州まで、様々なキャッチコピーを揃って叫んだ。フレーズが難しくて中々呼吸が合わずに大笑いしたり、気合が入り過ぎて秒数をオーバーしたり、英明くんがそれぞれ縁の地のテレビ局が回って来たら音頭を取るよう言い出した為、冷や汗をかきながら自分の役割をこなしたり………。疲れはしたけど笑いの絶えない撮影となった。来月にはそれぞれの地域で流れると思うので、ご覧いただけると思う。

公開までもうしばらくこのメンバーと顔を合わせる事が出来る。実に幸福で贅沢な時間である。

2008/9/16 火曜日

『潮風は依然生温く………』

小森陽一日記 17:00:46

原稿がようやく一段落を迎えた日曜日の午後、どこかに出掛けたくて仕方なくなった。テレビを見ていると九州ローカルのニュースが流れ、沢山の屋台が映し出された。
「そうだ、これに行こう!」
3年振り、「放生会(ほうじょうや)」に出掛ける事にした。

台風13号の影響でここ数日北部九州の天気はパッとしない………。この日も曇り、気温は30度を越え、なにしろ湿度が高い。「放生会(ほうじょうや)」の行われている箱崎宮は海の側なので、この時期ともなると気持ちのいい潮風が吹くのだが………、生温い潮風と人混みの熱気と参道から立ち昇る砂煙で全身汗まみれ埃まみれの体たらくである。

それでも意地になって屋台を散策する。鉄砲打ち、輪投げ、迷路、スーパーボール掬いにニセモノ金魚掬い、家族でなんだかんだと金を使う。お化け屋敷と下半身がタコというお姉さんのいる見世物小屋は、「イヤ」という娘の一言で入るのを却下された。残念………。

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しかしまぁ人の多いこと。昼間でこれだから夜はもっと人が増えるんだろうな。お祭が賑やかなのはそれだけ街が元気な証拠、とても素敵な事だと思う。願わくばこれがずっと続いていきますように――――。

追記
これを書いているのは月曜日の朝7時半。あと半日もすれば上京です。用件はもちろん、アレ………。みなさん行って参ります。 

※「放生会」 万物の命を慈しみ、殺生を戒める神事。

2008/9/9 火曜日

『自称缶詰』

小森陽一日記 17:07:16

ここのところ散歩と原稿書きしかしていない。
だからネタがない。
ネタがないなら捻り出せ!
という訳で今日、これまでの事を綴ってみる―――。

6時1分、起床。
目覚ましなしで起きる。昨夜10時に眠ったのが功を奏したようだ。
リビングにてしばらくぼんやりとする。窓からマイのいる犬小屋を見るとウンチとオシッコが見える。散歩の用意をして掃除をする。
6時25分、散歩開始。  
いい天気、涼しい。30分ほど住宅街を練り歩く。犬のウンチが沢山落ちている。どうして掃除をしないのかと憤る。
戻って来てマイに水をあげ、庭の水撒きをする。
7時30分、朝食。
パンとハムとチーズとコーヒー牛乳。
8時6分、掃除。
仕事部屋と玄関周りに掃除機をかける。リビングは嫁さんにバトンタッチ。
8時20分、シャワー。
さっぱりする。
8時50分、机に向う。
メールのチェック、数人に返事を出す。
ラジオをつけてなんとなく原稿に向う。
9時40分、マイが来る。
外で朝ご飯を食べたマイを嫁さんが連れて来る。しばらくじゃれて遊ぶ。手がヨダレでベトベトになる………。洗う………。
11時半頃、寝ているマイをトイレに連れ出す。
その間、僕はアイスクリームを食べる。
12時20分、朝の原稿終了。
リビングでニンテンドーDSを点け「ドラゴンクエストV」の続きをする。
12時45分、昼食。
高菜おにぎりと焼きうどん。
13時23分、パソコンを点ける。
何もネタがない………。
うーんうーんと困ってあろう事か本日ここまでの日記を書き出す。

――――さて、本日の後半はどんな事が起こるのか?どうせ大した事は起こらず、夕方まで原稿を書いて、散歩に行って、夜ご飯を食べて、ビールを2本くらい飲んで、寝る。………というのが関の山だろう。

それでは皆さん、今日もいい一日でありますように!!

2008/9/2 火曜日

『お手並み拝見 その二』

小森陽一日記 17:13:42

毎度お馴染み「お手並み拝見」のコーナー(勝手にコーナーにしてますが………)、
再び最近観た作品の事を思うままに綴りたいと思います。

『ザ・マジックアワー』 三谷幸喜監督・脚本
思い出しただけでも笑いが込み上げて来る。伝説の殺し屋「デラ富樫」(このデラって響きがイイ!)が街のボスに挨拶に来るシーン、佐藤浩市さんのブッ千切れた芝居とそれを戸惑いながら受け止める西田敏行さんの芝居、あれをスクリーンで見れただけでシアワセ。

『スピードレーサー』 ウォシャウスキー兄弟監督・脚本
アメリカの底力か、こんな映画、日本じゃ絶対作れない。お金の掛け方も半端じゃないけどコケ方も尋常じゃない。映画館じゃなくて遊園地のアトラクションでやれば乗っていけたと思う。ちなみに僕の斜め前方に老夫婦が座っていた。どんな感想を持ったのか聞けばよかった………。

『陰日向に咲く』平川雄一郎監督 金子ありさ脚本 劇団ひとり原作
まずは、劇団さん、文才あるなぁ………。原作を読んで映画を観たけど、実に旨く消化してあった。岡田准一さん、実にいい芝居する人だ。宮崎あおいさん、出ると画面にパッと花が咲く。いい役者さん達が日本にはいっぱいいる。

『ダークナイト』 クリストファー・ノーラン監督 ジョナサン・ノーラン、クリ
ストファー・ノーラン脚本
日テレの佐藤P、そしてワーナー宣伝部の皆さん激押しの作品。原稿を書き終えて夜9時過ぎに劇場に飛び込んで観た。すると―――さっきまでバットマン、車に乗っていた筈なのに、気が付くとバイクに乗ってて………。そうです、爆睡してしまいました………。「信じられない!」と非難轟々………。もう一度観に行きます……。

『崖の上のポニョ』 宮崎駿監督・脚本
公開から一ヶ月近く経つ平日の昼間、満席!?それだけでもう圧倒された。作品は好きか嫌いかで言えば大好き。しかしあの脚本を僕が書いてプロデューサーの所に持って行ったら………絶対通らないだろうなぁ。宮崎監督の力技。

映画は面白い。時間がなくても捻り出せ。やっぱり映画は観とかないと、ね。

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