時折尋ねられる事の一つに、
「どんな映画を観てるんですか?」
というものがある。
一貫性なくいろいろ観てます―――。
劇場で観るのが映画、それ以外は違う!と言われると実に困るのだが………、劇場より飲み会を優先して公開時期を逃し、挙句、DVDが発売されるのを待って、しかも中古を大量に買い漁り、仕事の合間、トイレ、野球中継で寸断されながら映画を観る者――――、の感想文として捉えてもらえばと思う………。
『キサラギ』 佐藤祐市監督 古沢良太脚本
古今東西、密室劇は素晴らしい作品が多い。この「キサラギ」も間違いなくその一本。話が進むうちに、「アイドル如月ミキの自殺」という事実が揺らぎ出し、「この中の誰かが如月ミキを殺した!!」という展開へと暴走する。脚本家古沢良太氏の力量と、出演者5人の芸達者振りにグイグイ引き込まれる。とてもセンスのある作品。
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『パンズ・ラビリンス』 ギレルモ・デル・トロ監督・脚本
これぞデル・トロの世界という作品。愛と夢と幻想のファンタジー世界は、もともと過酷な現実を忘れ去りたい少女が夢見たものかもしれない………。オフェリアの義父となるビダル大尉の残酷で恐ろしい事―――。あの後オフェリアに幸せが訪れた事を願わずにはいられない………。
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『惑星大怪獣ネガドン』 栗津 順監督・脚本
読んで字の如く、空からネガドンと言う怪獣がやって来る。それに立ち向かうロボットとの壮絶な戦いが描かれる。そう言ってしまえばそれだけ―――とは言わせない凄味とパワーが全編に溢れている。正直、ブッ飛んだ。未見の方、どうぞ!
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『太陽を盗んだ男』 長谷川和彦監督 レナード・シュレイダー、長谷川和彦脚本
ブッ飛ぶと言えばこの作品もそうだ。中学の理科の先生が自前で原爆を製造し、日本政府にケンカを売る。たまらないのはあれほどの情熱を持って原爆を作ったのに、それから後はどうしていいかわからないという主人公の設定。何を考えているのかさっぱりわからない、いや、何も考えず行き当たりばったりで過ごしている人間ほど怖いものはないという事をいやというほど知らされる。
余談だが、池上季実子さん演じるDJのキャラが、僕にはまったくピンとこないのだが………。
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またその内、思った事をつらつらと書こうと思う。どうぞ宜しくお付き合いのほどを―――。