『風邪をひけない男』
あれやらこれやら上京やら、矢のように毎日が過ぎて行く………。気が付けばブログの更新も遅れてしまった。毎回読んでくれている皆さん、ごめんなさい。
今回は風邪にまつわる話をしようと思う。
巷でも急に風邪をひいている人が増えて来た。先週の金曜日、娘も学校で熱を出し早退してきた。数日前から鼻水と咳で賑やかだったので、「あぁ、そろそろ来るな」と予想はしていた。何度言っても風呂から上がってすぐに髪を乾かさない、夜更かしは相変わらず、野菜をちょっとしか食べない、こんな生活なら風邪をひかない方がおかしい。
幸い熱も高くなく、土曜日、日曜日とゴロゴロしていたらすっかり良くなった。でも我が家はここでホッとは出来ない。いつものパターンだとこの風邪は必ず嫁さんに行く。そして、ひどくなって長引くのだ。案の定、土曜日あたりから「喉が痛い」と言い出した。「ヤバイ………」と思ったが、僕は月曜から2泊3日で上京しなければならない。
だが、こちらも幸いにしてひどくはならなかった。旅先から電話を入れると「もう大丈夫。それより明日は○○さんとランチするんだ」なんて能天気な事を言っている。読みが外れたなんて思いながら戻ってくると、そこには厚着をした嫁さんが………。「ぶり返したみたい………」って、そりゃ油断して遊んでたからだろう!!
なぜ僕がこんなに風邪の事でピリピリするかと言うと、それなりの理由があるからだ。何を隠そう僕は風邪をひけない、いや、ひいてはいけない身体なのだ―――。
3年前、やたらめったら締め切りが集中する月があった。毎日くたくたになりながら仕事をしていると、急に身体がだるくなった。
「あ………、風邪だ………」
数十年も生きていると、風邪をひく前触れは分かるものだ。病院に行く暇も惜しかったので、僕は市販の風邪薬を飲んだ。だがこれがいけなかった。翌日、みるみる指先が膨らんで来て、指が曲がらないほどになった。そして強烈な痒み。それが蕁麻疹である事に気付くまでには時間が掛かった。何しろそれまで蕁麻疹なんて出た事などなかったから。痒みは全身に広がっていき、赤い斑点の中に身体が埋もれたようにまでなった。病院に行くと即入院。すぐに解毒しないと危ないとの事だった。
それから一週間解毒措置を施され、ようやく蕁麻疹から開放されるまでになんと2年も掛かった………。2年も、である………。
原因は風邪薬に当ったという事だった。その中の何に当ったのか、色々と調べてもらったが結局はわからずじまい。ただお医者さんには「今後、絶対に風邪薬を飲んではいけません」と言われた。風邪薬を飲めない、つまり風邪をひいてはいけないという事になる………。
手洗いとうがいはきちんとするようにしている。運動不足になりがちなので、散歩やマンションの階段の上り下りなどはなるべくするようにしている。もうあんなにひどい思いをするのはごめんだ。とにかく風邪をひかないようにと摂生している。それなのに娘も嫁さんも好き放題風邪のひき放題!!グズグズコンコンの大合唱である。
まったく………、これじゃぁ背中から刃を受けるようなもんだ………。
追記
皆さん、風邪薬は十分に気をつけて服用して下さい。僕みたいな目に合わないように。