2008/9/9 火曜日

『自称缶詰』

小森陽一日記 17:07:16

ここのところ散歩と原稿書きしかしていない。
だからネタがない。
ネタがないなら捻り出せ!
という訳で今日、これまでの事を綴ってみる―――。

6時1分、起床。
目覚ましなしで起きる。昨夜10時に眠ったのが功を奏したようだ。
リビングにてしばらくぼんやりとする。窓からマイのいる犬小屋を見るとウンチとオシッコが見える。散歩の用意をして掃除をする。
6時25分、散歩開始。  
いい天気、涼しい。30分ほど住宅街を練り歩く。犬のウンチが沢山落ちている。どうして掃除をしないのかと憤る。
戻って来てマイに水をあげ、庭の水撒きをする。
7時30分、朝食。
パンとハムとチーズとコーヒー牛乳。
8時6分、掃除。
仕事部屋と玄関周りに掃除機をかける。リビングは嫁さんにバトンタッチ。
8時20分、シャワー。
さっぱりする。
8時50分、机に向う。
メールのチェック、数人に返事を出す。
ラジオをつけてなんとなく原稿に向う。
9時40分、マイが来る。
外で朝ご飯を食べたマイを嫁さんが連れて来る。しばらくじゃれて遊ぶ。手がヨダレでベトベトになる………。洗う………。
11時半頃、寝ているマイをトイレに連れ出す。
その間、僕はアイスクリームを食べる。
12時20分、朝の原稿終了。
リビングでニンテンドーDSを点け「ドラゴンクエストV」の続きをする。
12時45分、昼食。
高菜おにぎりと焼きうどん。
13時23分、パソコンを点ける。
何もネタがない………。
うーんうーんと困ってあろう事か本日ここまでの日記を書き出す。

――――さて、本日の後半はどんな事が起こるのか?どうせ大した事は起こらず、夕方まで原稿を書いて、散歩に行って、夜ご飯を食べて、ビールを2本くらい飲んで、寝る。………というのが関の山だろう。

それでは皆さん、今日もいい一日でありますように!!

2008/9/2 火曜日

『お手並み拝見 その二』

小森陽一日記 17:13:42

毎度お馴染み「お手並み拝見」のコーナー(勝手にコーナーにしてますが………)、
再び最近観た作品の事を思うままに綴りたいと思います。

『ザ・マジックアワー』 三谷幸喜監督・脚本
思い出しただけでも笑いが込み上げて来る。伝説の殺し屋「デラ富樫」(このデラって響きがイイ!)が街のボスに挨拶に来るシーン、佐藤浩市さんのブッ千切れた芝居とそれを戸惑いながら受け止める西田敏行さんの芝居、あれをスクリーンで見れただけでシアワセ。

『スピードレーサー』 ウォシャウスキー兄弟監督・脚本
アメリカの底力か、こんな映画、日本じゃ絶対作れない。お金の掛け方も半端じゃないけどコケ方も尋常じゃない。映画館じゃなくて遊園地のアトラクションでやれば乗っていけたと思う。ちなみに僕の斜め前方に老夫婦が座っていた。どんな感想を持ったのか聞けばよかった………。

『陰日向に咲く』平川雄一郎監督 金子ありさ脚本 劇団ひとり原作
まずは、劇団さん、文才あるなぁ………。原作を読んで映画を観たけど、実に旨く消化してあった。岡田准一さん、実にいい芝居する人だ。宮崎あおいさん、出ると画面にパッと花が咲く。いい役者さん達が日本にはいっぱいいる。

『ダークナイト』 クリストファー・ノーラン監督 ジョナサン・ノーラン、クリ
ストファー・ノーラン脚本
日テレの佐藤P、そしてワーナー宣伝部の皆さん激押しの作品。原稿を書き終えて夜9時過ぎに劇場に飛び込んで観た。すると―――さっきまでバットマン、車に乗っていた筈なのに、気が付くとバイクに乗ってて………。そうです、爆睡してしまいました………。「信じられない!」と非難轟々………。もう一度観に行きます……。

『崖の上のポニョ』 宮崎駿監督・脚本
公開から一ヶ月近く経つ平日の昼間、満席!?それだけでもう圧倒された。作品は好きか嫌いかで言えば大好き。しかしあの脚本を僕が書いてプロデューサーの所に持って行ったら………絶対通らないだろうなぁ。宮崎監督の力技。

映画は面白い。時間がなくても捻り出せ。やっぱり映画は観とかないと、ね。

2008/8/26 火曜日

『さんぽ』

小森陽一日記 17:07:04

毎と夕方、ほぼ毎日の日課。さんぽだ。

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楽しいけど大変、大変だけど楽しい。他所の家の前でウンチ、道路の真ん中でオシッコ、毎回バタバタさせられる………。けど毎回小さな発見がある。
今日の発見は蚊、顔の周り、身体の回りを幾ら飛び回ろうと知らん顔、確かに全身毛だらけだから刺され難いんだろうけど………、それにしてもあの堂々たる態度は立派、妙に感服させられた。
ここ数日、朝晩には涼しい風が吹くようになった。秋の気配を感じる。仕事が一段落したら、ペット同伴のペンションにでも行こうかな。

2008/8/19 火曜日

『小指が痛い………』

小森陽一日記 17:19:58

突然辺りが暗くなったかと思うと、猛烈な勢いで雨が降って来た。僕は2階へと駆け上がり、ベランダに干してある洗濯物を素早く取り込む。その間にも開け放った窓から水飛沫が部屋の中に飛び込んで来る。最後の洗濯物を抱え、窓を閉めようとしたその時、足元から脳天へ突き抜ける様な激痛が走った――――。
『この痛み………知っている………!!』
僕は洗濯物で膨れ上がったベッドに倒れ込んだ………。

以前このブログでも触れた事がある。人体模型キュンストレーキ。彼が夜の小学校で大暴れする新作映画の脚本執筆が佳境を迎えている。発明狂のキュンストレーキと強烈な個性を放つ幼稚園児三人組との壮絶なバトル、面白い作品に仕上がりそうで今から楽しみである。
夜の小学校では大威張りのキュンストレーキ、そんな彼のドジさ加減を表すシーンがある。何かに足の小指をぶつけて動けなくなるのだ。数年前、演出家のT氏が作った短編にも、椅子の角に小指をぶつけて転がるキュンストレーキのまぬけな姿があった。あまりの間抜けぶりにその時は大笑いしたものだが、今回は自分にお鉢が回ってきた………。

ズキズキする。痛みが引かない。歩こうにも足を引きずってしまう。
「もしかしたら折れてるかヒビが入ってるのかも………」
そんな恐怖心があるからだ。マイの散歩にも支障をきたし始めた。
『骨折か打撲かどっちかはっきりしろ!』
確かめる為に近所の病院へ行った。
おじいちゃん先生に導かれてレントゲン室へ。言われるがままに足を動かし写真を撮られる。写真は診察室にあるパソコンのモニターで拡大され、拡大され、ひたすら拡大されて………。そのおじいちゃん先生は凄いド近眼で、遠くに近くに顔を動かしながら何度も写真を眺める。そして………、
「………うん。よか。折れとらん」
よっしゃ!その一言が聞きたかった!!

その日の夕方、湿布を当て包帯をグルグ巻きにして、ルズキズキする足をおかまいなしに引きずりながらマイと散歩に出掛けたのは言うまでもない。

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そうそう、足の方はご心配なく。この話は2週間前の出来事、今はもうすっかりよくなっております。(食中毒の事を書いた時はご心配の連絡を沢山頂いたので……)
ネタが無くなった時のストックの一つでした。

あしからず。

2008/8/12 火曜日

『大好きな赤塚先生のこと』

小森陽一日記 17:19:15

厳粛な美術館、咳払い一つで睨みつけられるような張り詰めた空間………の中でそれは行われた。「赤塚不二夫展」。一歩足を踏み入れた瞬間、笑いが込み上げて来る。だってバカボンパパが、ニャロメが、レレレのおじさんが、イヤミがいる。その真ん中で一番悦に入って笑ってるオッサン、赤塚先生がいるんだから――――。

小学生の頃だ。8月、まだ熱気が抜けない夕方、ランニングシャツに短パンという出で立ちで、畳に寝転がって「天才バガボン」の単行本をむさぼるように読んだ。何時の間にか表紙はどこかに姿を消し、陽に焼けて黄ばみ、何度もめくった為にページには判を押したように指の後が付いていた。そんなボロボロの単行本を広げ、相変わらず同じところで笑う。
「これでいいのだ!」
眼を血走らせ、唾を飛ばし、豪快に鼻毛が揺れる劇画調のバカボンパパ。かと思えば福笑いのようにキャラクターの顔が崩れたり、「今回は左手で描きました」というコメントと共に恐ろしく下手な画が全編を彩る。面白ければなんでもあり、すべて「これでいいのだ!」で片付けてしまう強引さ。
『そうか………、これでいいのか………』
面白いと思った事、やりたいと思った事をどんどんやりなさい、僕は赤塚先生の作品でその事を教えられた。

赤塚先生とはついにお会いする事はなかった。でも、それでいいとも思っている。だって赤塚先生は僕にとって神様だから。神様とはそう簡単に会っちゃいけない。
いつか僕があの世に行ったら、自分の作った作品を抱えてご挨拶に行こうと思っている。その時の為に今は懸命に面白い作品を作ろうと思う。

最後に―――、タモリさんの弔辞は本当に素晴らしかった。
「赤塚先生、本当にお世話になりました。ありがとうございました。私もあなたの数多くの作品の一つです」
聞き終えた瞬間、とめどない涙が流れました………。海がとても大好きなタモリさんらしいとても潔く美しい言葉だった………。

合掌。

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