2010/2/16 火曜日

『冬季五輪、開幕』

小森陽一日記 11:52:04

第21回冬季五輪バンクーバー大会が2月12日に開幕した。82の国と地域が参加し、約2600選手が17日間の中で激闘を繰り広げる。
  
五輪は好きだ。文句なしにワクワクする。普段見ないような種目を無我夢中で見て、よく知らない日本の選手に声援を送り、勝った負けたで一喜一憂する。この高揚は五輪だけだ。やっぱり4年に一度がそうさせるのかな。
  
そういやスクラップブックなんかも作った。久し振りに棚から引っ張り出して眺めてみる。黄ばんだ新聞記事の向こう、ちっとも色褪せないあの時の熱狂と興奮が甦って来る。

冬季五輪の想い出と言うと、1984年のサラエボ、そして1988年のカルガリーが真っ先に挙がる。銀盤の女王、カタリナ・ヴィットが2大会連続の金メダルを獲得した。黒と赤の衣装を身に纏って華麗に舞うヴィットに、田舎のニキビ面少年は一発でノックアウトされた………。下敷きには雑誌から切り抜いたヴィットの写真を入れ、授業中ぼんやりと眺めていたものだ。

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人間とはこうまで輝くものなのか――――。五輪を見ていると、そう感じる事がある。4年に一度というその瞬間に、アスリートの技と思いが爆発する。あの輝きはなんだ?まさに発光している。圧倒的だ。

北島康介選手にお会いした時気後れした。話しをし、一緒に写真を撮ったのだが、僕の顔は引き攣っていた。自分がこんな風になるのはあまり経験した事がないので、自分自身、ちょっと面白かった。北島選手の放った北京五輪での圧倒的な発光が、僕の五体に刻まれていたからなんだと思う。 

バンクーバーもきっと、沢山の選手が発光するに違いない。17日間、少しでも多くその光を感じようと思う。あの輝きは間違いなく最高の栄養だ。

頑張れ、ニッポン!!

2010/2/10 水曜日

『宿願、適う』

小森陽一日記 15:07:15

ついにこの日がやって来た。願いが適う時が来た。これまで何度裏切られ切ない想いをして来た事か………。滅多にない仕事上のハプニング、子供の病気、飛行機の欠航………、ほんとに予期せぬ出来事が次々と起こった。誰かが嫌がらせしてるとしか思えなかったほどだ。でもついに宿願は適った。「ワンダーフェスティバル2010」、行って参りました!!

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いやぁ、会場デカかった。人、多かった。♂率、以上に高かった。中でもコスプレしているオネェちゃんの周りには物凄い熱気が漂っていた………。国内最大のフィギュア、ガレージキットフェスティバルともなればこんな感じか。しかし僕は脇目も振らずまっしぐらに目指した。新作を引っ提げた怪獣GKディーラーさんの居場所へ――――。

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「テロチルス」、「ガブラ」、「モングラー」、「ピグモン」、「チャンドラー」etc………、新作を貪るように買い捲り。この日の為に持参した軍資金を惜しげもなくはたいた。当然である。これ買う為に働いてたりするんだもーん! 

だが、それ以上に素晴らしい収穫だったのは、普段メールのやり取りだけで実際にお会いした事がない原型師の方々に直接会って話が出来た事。これは本当に嬉しかった………。先方からもとても喜んで貰えて、すこぶるテンションが上がりました、ハイ。

キットを組む時、これからはその人の表情や人柄を思い浮かべる事が出来る。あぁ、ますますのめり込みそうだ………。

2010/2/2 火曜日

『不審者の愛車』

小森陽一日記 13:50:29

先月末、『S 最後の警官』第1巻が発売されました。皆さん、もうお読みになられましたでしょうか。え?当然だって、………いやぁそうですよね、敢えて言う事じゃなかったです。失礼いたしました。

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さて、その1巻の巻末に藤堂くんが描くおまけマンガが入っております。ベレー帽を被った裸の不審者トードーが、お姫様抱っこされたり、プルプルしたり、居酒屋さんでケツを見せたりしております。怪しいです。いかがわしいです。キモいです。そんな不審者トードーから見ると、僕は後光射す聖人(ウルトラが好きだからって星人ではない)に映り、担当Kは「オラ、描け!オラ、働け!オラオラオラ!」の元ヤンとして認識されております。僕が聖人かどうかはさておいて、担当に関してはまったくなんの誇張もなく、激しくその通りです。

初めて知りましたが、不審者トードーが深夜自転車に乗っていると100%職質されるそうです。裸でベレー帽だったら職質しない方がおかしいでしょう。いっその事逮捕でもいいくらいです。先日、高田馬場で打合せを終えた後、不審者トードーが愛車「ママチャリ3号」で夜の繁華街へと消えて行きました。その時こっそり隠し撮りした実写を貼り付けておきます。

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最後に一句、
「気をつけよう、裸ベレーとあごひげ龍」 NPS、とっとと確保して―――っ!!

2010/1/26 火曜日

『パサパサ………!?』

小森陽一日記 15:30:52

巷では色々と嬉しい事が続いております。「義風堂々」の武ちゃん家に女の子が誕生したり、ミッちゃんが「モテキ」でマンガ大賞十傑入りをしたり、水田監督が久し振りに連ドラをやる事になったり。ほんとにこりゃスゲェの報告が舞い込んでおります。

………僕もまぁそれなりに忙しくはしてる訳ですが、なんとも冴えないご報告が一つ。2~3週間前から右の脛辺りが痒くて、赤いのが広がって来た感じがしたのでついに病院に行きました。すると先生が………、
「これ、乾燥肌ですね」
「え?乾燥肌………?」
「(カルテを見て)40過ぎれば色々出て来ます。これからは付き合っていくしかないですね」
「………」
これまで乾燥なんてした事なかったのに………。乾燥肌の痒みなんて僕とは無縁のものだと思ってたのに………。でも、よりにもよって僕にもたらされた報告はズバリ乾燥肌………、男40代、もはや脂が抜けてパサパサって事っすか!?

ジンマシン治って喜んでたところに乾燥肌………、
ハァ………、
お肌のトラブルが続きます………。 
寒い日はまだまだ続きます、どうか皆さんもお気をつけて。

2010/1/19 火曜日

『九州人、日本人、アジア人、地球人』

小森陽一日記 14:49:20

先週は実に寒かった。東北、北海道や遠くロシアやアラスカの人からすれば、最高気温が氷点下じゃないうちは寒い内に入らないかもしれない。………でも、寒かった。俺はやっぱり俺は九州人なんだなぁ。

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○○人、寒さに引っ掛けてこんな話題を出したのには訳がある。ようやく「アバター」を観た。あの『青い人』が出る映画である。舞台は地球から遠く離れた衛星パンドラ、そこには生態系があり、様々に進化した植物、動物がいて、そしてナヴィという種族が暮らしている。まだ未見の方もいらっしゃるかもしれないので、感想は差し控える。………というか、この映画には細々とした感想なんて何もない。必要もない。僕にとってこの作品はインパクト、かつて「スターウォーズ」、「ジュラシック・パーク」で二度体験した、あの新しい扉が開いた感覚………、全身が芯からうち震えるような強烈な感覚をもたらしてくれた。もうそれで十分だ。

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素晴らしい映画だった。さすがジェームズ・キャメロンだ。だが、こんな話を作りたいと思っても、夢物語を具現化する果てしない忍耐力を備え、資本家に金を出させる圧倒的な実績があり、何百人という気難しいクリエーターを統率していかなければならない。しかも、限られた時間の中で最高の結果を出さなければならないという壮絶なプレッシャーと闘い続けなければならないのだ………。こんな事が出来る監督は世界に数人しかいないだろう。「アバター」はキャメロンだから造り得た。いってみればこれは奇跡だ。

関西人だろうが、東北人だろうが、アジア人だろうが、なんで構わない。日頃の自分を解放し、是非ナヴィとなってパンドラの世界に足を踏み入れるべし。

追記
この作品を手塚先生がご覧になればきっと大興奮された事だろう。………いや、きっと天国でもロードショーやってるか。

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