それにしても暑い………。連日気温は30度を軽く越えている。熱帯夜も続いてる。
庭に水を撒いても「ジュッ!」って蒸発する感じだ………。梅雨明けした途端まったく雨が降らんとは………極端過ぎるにもほどがあるっ!!
そんな猛暑の最中であっても読書だけは止められません。ここ最近はよくノンフィクションを読んでおりまして、例えば亀山早苗さんの「救う男たち」Ⅰ、Ⅱ。東京消防庁のレスキューに密着したドキュメントはとても読み応えがあって、じっくりと観察されている亀山さんの視線は深く参考になりました。高江洲敦氏の「事件現場清掃人が行く」。殺人、自殺、孤独死などが起こった部屋を跡形もなく綺麗にするという清掃人の現実。著者自ら体験談は筆舌に尽くし難いものがあります………。山崎大地氏の「宇宙主夫日記」、宇宙飛行士山崎直子さんの旦那さんが書かれた実話、宇宙飛行士を家族に、そして妻に持つという事はこんなにも犠牲が付いて回るという事に衝撃を受けました。
―――さて、衝撃と言えばこれ、木村元彦氏の「オシムの言葉」。あらゆる意味で衝撃を受けた一冊です。サッカーの前日本代表監督イビツァ・オシム、あの魔法のような哲学のような謎解きのような言葉がいったいどこから生まれて来るのか?この本を読めばそれがはっきりと分かります。オシム氏が体験した壮絶な人生とそこから育まれた言葉の数々………、これを知らずに通り過ぎなくて良かったと心から思わせてくれた一冊です。
「オシムの言葉」木村 元彦 (著) はこちら
それとはある意味対極にあるかもしれない男の人生譚がこれ、グレッグ・モーテンソン氏の「スリー・カップス・オブ・ティー」。どこにでもいる、決して人生をうまく転がせていない等身大の男、そんな男が起こしたとんでもない奇跡が描かれています。9.11、アメリカが狂信的にイスラムを憎んだあの時期、名もなきアメリカ人青年グレッグは、寄付で集めたお金を使って学校を作り始めます。それもイスラム世界の真っ只中で………。この本は夢と愛で出来ている本だと思いました。それくらい素晴らしい本です。
「スリー・カップス・オブ・ティー」グレッグ・モーテンソン (著)はこちら
色んな国の色んな人の人生、色んな考えを持ち、時に挫折し、時に喜びに満ち溢れ、笑って泣いて怒ってそしてまた笑う………。僕にとってノンフィクションとは、「心のマッサージ」みたいなものです。固くなった心を解きほぐすにはノンフィクションを読むのが一番効き目があるみたい!