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第28話 『700キロを突っ走れ!!』より 戦車怪獣 恐竜戦車
夢工房ハイライト 20cmサイズシリーズ NO:6
 

映画館にて恋人とデート。他人の迷惑もいざ知らず、デカイ煎餅に食いつきながら夢中でスクリーンを見つめるのはダンとアンヌである。そこにはサハラ砂漠を疾走するラリーカーの映像が流れている。 「走りたいなぁ………。アフリカ大陸横断………」 アンヌと一緒にコーヒーカップに乗って、夢見るように呟くダン。その夢は直ぐに叶えられる事になる。高性能火薬スパイナーの運搬という死の任務を帯びて………。


恐竜戦車である。なんという無茶、なんという強引………。恐竜と戦車をくっ付けて「はい、出来上がり」。数百を数えるウルトラ怪獣の中においても、ここまで豪快なキャラクターはそうはいない。また、そのフォルムも異様である。足がないのだ。戦車に乗って自在に動く恐竜戦車、反転して巨大な尻尾でセブンを滅多打ち、ぐったりしたセブンの腕をキャタピラで轢いて行く。これを見ても恐竜戦車の足は戦車自体だと捉える事も出来る。にしても、だ………。子供心にどこか違和感を覚えた怪獣の一つだった。そんな恐竜戦車の原型は夢工房ハイライトの箕輪氏が行った。重量感タップリの動く要塞の姿をリアルに再現してある。ただ組み立てには相当に難儀した………。特に足の部分、インストにも触れられている通り、怪獣ガレージキットにあるまじきパーツ数である。車輪の重ね付け、サスペンションの取り付けにキャタピラの巻き付け、細かい作業が延々と続いた。しかもキャタピラはポロポロと折れてみるみる細かくなっていく。何度も湯に浸してチャレンジしてみたが、最後まで上手くいく事はなかった………。 さて、ここで裏話を一つ。以前、ボークス本社にお邪魔した時、Jr.ウルトラワールドの原型を見せて頂いた事がある。その中に、見慣れぬ原型が幾つか混じっていた。その一つがこれ、恐竜戦車である。Jr.サイズで完璧にまとめられた原型を繁々と眺めながら、発売されなかった理由を問うた。確か戦車部のコストが掛かり過ぎるというものだったと記憶している。実に素晴らしい原型だったのでお蔵入りは非常に残念である。いつか日の目を見ればと願っている。


全高 重量 材質 原型
110mm 695g ウレタン樹脂 箕輪 一昭