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怪奇植物 グリーンモンス
Chapter of ULTRAMAN  〜GREENMONS〜
第5話 『ミロガンダの秘密』より 怪奇植物 グリーンモンス
かなめみお 怪々大行進 NO.23
 

それほどまでメジャーではないが、決して外せない。玄人受けしそうな怪獣がグリーモンスだ。ナイトシーンでウルトラマンと対決する一連の映像は実に見応えがあり、かつ、美しかった。闇に沈んだグリーモンスの緑色の体色。果たして目なのか、妖しく光る四つの黄色い発光体。中央の窪みから吐き出される霧状の液は、照明が当たって鮮やかな青緑に輝いていた。
キットは森下要氏の手によるものだ。両手、両足、顔といった記号のない植物怪獣を、実にバランスよく、うねり感をもって仕上げられている。ヤマダマサミ氏の記述によると、グリーモンスの造型者は不明なのだそうだ。よって制作作業の写真は残されていない。また、劇中で登場するのもほぼ夜なので、全体像がひどく分かり難い。その難物をこれだけの完成度で表現できるだけでも驚きなのに、森下氏はインストで「身体の左側、後の足元の棘の位置が分からない」と触れている。この拘りには開いた口が塞がらない……。これが原型師という人達なのである(苦笑)
このグリーンモンスも塗装はkaz氏が行った。よって細かなレシピは分からない。kaz氏は全体の一番陰になる部分を、黒で立ち上げていく。多分、これもそうであろう。そこから明度の違うグリーンを様々に乗せていき、全体のバランスを見ながらブラウン、ブルー、イエローなどが要所に施されている。複雑に重なり合う色が深みを持ち、生物感を得てぐいぐいとこちらに迫ってくる。棘の先端も抜かりなく、パープル色付けされている。まったく流石である。だが、ここで終わらないのがkaz氏だ。グリーモンスの胴体と左に伸びた足(?)の部分は別パーツとなっており、しかもそこは空洞となっている。kaz氏はそこに目を付け、電池ボックスを収納した。四カ所の発行体の根本まで穴を開け、電球を取りつけるという大改造。スイッチのON,OFFは足の一番左側にある棘で出来るようになっている。これには本当に驚かされた。そうそう、オマケの幼体も塗装されてきた。なんと鉢植えに植えられて……。原型師も原型師なら、塗装師も塗装師だ。この世には呆れた人達が数多くいる。だからこそ面白い。










全高 重量 パーツ数 材質
310mm 2600g 15点 ウレタン樹脂
付属品 原型製作    
棘パーツ・幼体 森下 要