第10話 『恐竜爆破指令』より 化石怪獣 ステゴン
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:074
 

子供達が崖の回りで一心不乱に何かを探している。それは次郎が同級生と作った「怪獣研究会」の発掘作業、だがその場所は工事現場区域の中だった………。そんな最中、ブルドーザーが硬い岩にぶつかる。何事かと見る作業員、そこには白い骨のようなものが埋まっていた。「恐竜の化石だ!」と大騒ぎする子供達。だが、建設を急ぐ現場主任は化石をダイナマイトで爆破する事を決める―――。


デザインのモチーフはステゴザウルス。ステゴンのネーミングもそこから来ている。だが、黒い体表に白い骨、この姿を見ればウルトラファンなら自然にシーボーズを連想するに違いないと思う。面白いのはそのシルエットだ。四足怪獣はほとんどが後足を折ったもの、これは人間の身体がそうなっているから仕方がない。だが、ステゴンの場合は違う。後足は折れておらずピンと伸ばしたままだ。役者さんの手に高下駄のようなものを取り付けて、後足との長さを調節したそうである。この発想で見事人間が入った時のシルエットを壊す事に成功している。とは言え、演ずる方の役者さんはさぞかし大変だったと思う………。
原型はお馴染みの川岸氏、以前、新マンの事はほとんど知らないとインストで書いていらっしゃったが、先に触れたシルエットのユニークさはもちろん、前足と後足を片方づつ上げた可愛らしい仕草までツボをきっちりと押さえて造られている。塗装は艶消しブラックを、なるべく骨の部分に当らないように気を配りながらエアブラシで吹いた。マスキングは一切していない。先にグレー系で体表をドライブラシし、次に骨の部分をニュートラルグレーで吹いた。ガルグレーなどでドライブラシを行った後、骨と体表の淵にアクセントとしてブラウンを吹いて仕上げてみた。


全高 全長 重量 原型
90mm 230mm 230g 川岸 敬厳