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大蟻超獣 アリブンタ
Chapter of  ULTRAMAN ACE 〜ARIBUNTA〜
第5話 『大蟻超獣対ウルトラ兄弟』より 大蟻超獣 アリブンタ
 


こんな超獣まで30cmサイズのラインナップに加わるなんて、至福以外のなにものでもない。アリブンタ……、おそらく初のガレージキット化ではないだろうか。しかも、凄まじいまでの作り込みで表現されており、アリブンタの魅力をあますところなく伝えている。さすがは杉本氏の造型である。
 製作はまず、修理から入った。両足に付いている繊毛と、尻尾の両側にある二股に分かれた突起。これが随分折れてしまっていた。まぁしょうがない。これだけ細ければそんなことはままあるし、これもまたガレキライフの楽しみ、一部である。慎重に整形してエポキシパテでがっちりと固める。一晩置いて、これで大丈夫という状態にしたら、そこから細部をリューターで削り、洗浄、パテ埋め、サフ塗り。この一年、モデラー界の様々な達人に出会い、いろんなことを教えてもらっている。その一つがサーフェイサーのことだ。しっかりと洗浄さえしていれば、特別、サフは必要ないというのが達人の一貫した意見だった。なので最近は、サフをシンナーでしゃぶしゃぶに溶かし、それを薄く筆塗りするだけにしている。これだと折角の細かいモールドもサフで埋まることはなく、仕上がり、見栄えが断然違ってくる。皆さんもぜひ、お試しあれ。
 さて、ウルトラマンエースになると、第一期と比べて資料が極端に少なくなる。なので、ほうぼう探し回り、ようやくテレビマガジンのウルトラマンエース超百科という本を手に入れた。なかなかの散財だったが、背に腹は変えられない……。集めた資料やDVDと睨めっこしながら、アリブンタのイヤらしい感じを強調していく。いつものように凹部分に黒を置いたら、グレーやブラウンで全体を整えていく。お腹や背中、顔のイエロー部分はなるべく鮮烈に見えるように、敢えて暗くはしなかった。顔周りのブルーやレッド、額の模様はほとんど筆塗り。いろんな色を使って、昆虫らしさ、テカりや滲みを表現してみた。絶対に分かり合えないようなあの細い瞳も慎重に筆で仕上げている。
 派手でゴテゴテしたエースの初期超獣達。完成したアリブンタを眺めていると、あらためてその魅力的なフォルムに感じ入ってしまった。








全長 重量 全パーツ数 材質
340mm 1500g 16点 ウレタン樹脂
付属品 原型    
ミニギロン人 杉本 浩二